ガープの世界(下) (サンリオ文庫)
ガープの世界(下) (サンリオ文庫) / 感想・レビュー
areazione
最後の最後まで、猥雑で冗長で生臭な小説でした(笑)。しかし、これほどの愛すべき小説も、なかなかありません。ヘンテコなことばかりが起こるなか、不穏な空気が漂い続けているのは何故なのか。それは本作が死に向かって紡がれ続けているからです。死すべき生き物としての人間。彼らの人生には様々な出来事が起こる。その様をJ・アーヴィング先生、ユーモラスで皮肉っぽくも温かな筆致で描いています。よかったなァと思える現代的な物語でした。
2015/03/06
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