恋文
恋文 / 感想・レビュー
masa@レビューお休み中
脚本家の50代の男と詩人の30代の女。男には妻子がある。女には夫も子供もいない。しかし、ふたりは恋人である。これは、恋人である男女の行き交う恋文を集めたものである。ひたすら、主人公の男女の文が行ったり来たりしていく。しかも、そこには詳しい説明はなにもない。あるのは、ふたりの簡単なプロフィールだけだ。この脚本家と詩人のようなメールのやりとりをしている恋人はあちこちにいるような気がしてしまう。良いとか悪いとか、そんなジャッジは必要ないのかもしれない。恋人の数だけ、恋の物語があるのだから…。
2014/07/06
純子
52歳の男は言う。「僕は今、すべてのものが愛おしく、哀しみで心がいっぱいです」36歳の女はどう受け止めるのか。手紙が行ったり来たりするのだが、多くをお気楽には語れない恋なので、その向こうにあるふたりの関係を想像しながら読まねばならず、もどかしさを感じる。人生の終盤にかかった男の方が、苦しいのではないかと思った。俵万智は実生活でシングルマザーの道を選んだひとだから、こういう作品にも挑んだのかな。
2016/01/23
橘きこ
ささいな言葉も詩的に聞こえ、不思議な読後感がありました。
2009/04/25
erica
書簡の中に隠された男女の交わり合いとすれ違いが静かに胸に刺さります。憧れます。
2007/07/09
ちゃん
こういうまわり見えてませんみたいなまさに恋!という感じ、うけつけないなぁーエゴに感じて。
2009/02/15
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