ほんとうの考え・うその考え: 賢治・ヴェイユ・ヨブをめぐって
ほんとうの考え・うその考え: 賢治・ヴェイユ・ヨブをめぐって / 感想・レビュー
ネギっ子gen
【普遍宗教性の問題として】著者の永続的な課題の一つである、<「ほんとうの考え」と「うその考え」を、敵対も憎悪も、それがもたらす殺戮も含めた人間悪なしに(つまり科学的に)分けることができたら>を考察した、3つの講演から。「序」で、<賢治本人はもとより、偉大な思想がどう考えたかを追いつめながら、追いつめることがわたし自身の追いつめ方の願望になっている文章を集め、それに注釈になっている文章をつけ加えたものだ。早急に、真剣な貌をしてじぶんの一点に凝縮しようとしたときのじぶんの表情がとてもよくあらわれている>と。⇒
2024/03/16
taro335
宮沢賢治、ヴェイユ、ヨブ記を通して個別の信仰ではなく、普遍宗教・普遍倫理へと近づこうとする考察。特にヨブ記の解説がかわりやすくてよかった。キルケゴールとカフカを同列にくくっていたのには妙にナットク。
2012/05/06
大和
宮沢賢治とシモーヌ・ベーユ、そしてヨブ記について。それぞれについて少しの興味と、少しの知識はもっていたほうがいいと思われる。普遍的に人々に受け入れられる領域。そのことについて論じてあるのですが、知識のない自分には分かりにくかった。
2010/11/21
am
ほんとうにおもしろかった。聖書について少しだけ知識があったわたしにとって、宗教についてなんというか、感情をなくして考えることができる一冊。――「キリスト教の神を超本性的でなくて、本性的なものと思い誤るところから、あらゆる誤解と誤謬が生じるんだ」。なるほどです。宮澤賢治の作品は宗教や倫理と絡めて読むとこんなに面白いのかって気付いたのは大きな収穫だったし、シモーヌ・ヴェイユや聖書の細かいところ、親鸞、法華経などなど、知らないことも多かったけど、全部つながっているのがよくわかった。新たな興味。まだまだ知りたい。
2012/01/19
v&b
初心者向けのようで、そうではない。ヨブ記の解釈には不満。
2008/07/30
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