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こどもたちは知っている―永遠の少年少女のための文学案内

こどもたちは知っている―永遠の少年少女のための文学案内

こどもたちは知っている―永遠の少年少女のための文学案内

作家
野崎歓
出版社
春秋社
発売日
2009-10-14
ISBN
9784393469019
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こどもたちは知っている―永遠の少年少女のための文学案内 / 感想・レビュー

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tokotoko

作者の視点で、選ばれた文学案内。作品が生まれた歴史的背景も解説されていて、勉強になった。でも、読み始めて間もなく、孤児に煙突掃除、育児放棄する親など、子どもが受難する物語の紹介が続き、やりきれない気持ちになった。やがて、子どもが潜在的にもつ回復力をテーマにした「秘密の花園」、大自然の中で子どもを満喫する「トムソーヤの冒険」が登場し、ホッとした。日本のは?と思った頃に、「銀の匙」の紹介。ちょっと読んでみたいな!歴史事情に無条件で翻弄されてしまう「子ども」。だからこそ、出逢った時間は大事に過ごしたい。

2013/08/17

☆☆☆ タイトルは知っている。だけど読んだことはない、という名作のオンパレード。作品中でこどもがどのように描かれているのか、その作者の人生と絡めたり、野崎さんの息子のエピソードを交えたりしながら紹介されています。孤児や捨て子が出てくる「レ・ミゼラブル」「オリバー・ツイスト」、戦争の後遺症に悩む主人公を、戦争からもっとも遠い存在である少女が救う「エズメにー愛と悲惨をこめて」、ナチスの強制収容所に関してこどもの本音を貫いた「運命ではなく」など、文学の中でこどもが果たす役割の大きさを感じる作品ばかりです。

2017/12/14

ぱせり

こどもというキイワードを片手に古今東西の名作を追いかける。こどもは、あるときには作者自身の似姿であり、あるときには作者が憂う社会の姿であり、またあるときにはめざすべき理想郷でもあるのだ、と思いました。こどもは、社会と人々の心の豊かさの鏡なのでした。そうして、また読みたい本リストがぞろぞろ増えてしまいました。

2010/04/05

ロピケ

小説に登場するこどもの扱われ方や母親とこどもとの関係(ときどき父親である著者のため息混じりのコメントが良い)、文豪のこどもに対する思いなど、こどもを巡って文学を読むという著者の視点は説得力があった。私はここに紹介されている作品のうち2冊しか読んだことが無いので、是非残りの本も読んでみたい。一度それらを読んだことがあったとしても、別の視点で楽しめるかもしれない。

2010/02/10

入江大和

紹介された児童文学作者が思うこどもの姿を、著者が様々な角度から紹介してくれる本だけれど、これはもう、文学案内ではない。書かれた時代、作者の来し方、作品の輝きを、簡潔に、美しく論じていました。出版された当時、まだ小学生のお子さんがいたようで、所々描かれる家庭内での様子が、微笑ましい。きっと小さな子を持ったことで、新たな発見もあったんだろうなと思いました。それでも、「カラマーゾフの兄弟」はやはり、敷居が高いかな(笑)

2021/08/19

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