KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

泉鏡花<怪談会>全集

泉鏡花<怪談会>全集

泉鏡花<怪談会>全集

作家
東雅夫
出版社
春陽堂書店
発売日
2020-05-11
ISBN
9784394190042
amazonで購入する

泉鏡花<怪談会>全集 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

HANA

鏡花中心に明治・大正に行われた怪談会。『怪談会』と「怪談百物語」を影印で復刻したものだが、内容自体はちくま文庫の『百物語怪談会』で読む事が出来る。ただ今回は影印なので、明治期独特の活字で内容を楽しむことが出来るのが特徴。個人的な感覚だけど、あの文字で怪談を語られるとより一層陰々滅々とした空気が場に充満するような気がする。電灯の下で読んでいるのではなく、蝋燭のぼんやりとした明りの下で読んでいるような。付録に座談会も付いているのだが、こちらも芥川や菊池寛、平山蘆江といった名高い文人ばかりでやはり雰囲気十分。

2020/08/06

九月猫

読み応えたっぷり……!当時の書籍と『新小説』掲載の誌面そのままというのも貴重で、読めて嬉しい。が、旧字旧仮名の活版文字は強敵だった!とくに二段組み……。 『怪談会』と『座談会』どちらにも多く見られるのは、訪れた人が実はその時間に亡くなっていたというお話。それと忌み家というのか、曰くあるおうち、もしくはお部屋に“出る”お話。 時おり挟まれる妖怪話はちょこっと遠野物語っぽい。けど鏡花言うところの、都電の走る、街灯のある、街なかのお化け話だなぁとも。 読むのに時間がかかったけど、とても面白かった。

2020/08/08

sachi

当時の泉鏡花周辺の人間関係が読み取れてそういった話が好きな人には面白いじゃないか。また、明治初期の風俗が透けて見えてそれも面白い。大の大人がよって集まって、大真面目に怪談噺に興じるのはよいね。あと、現代のホラーは理由に恨み辛みが多いが、この時代はわけわからんものや、知り合いが死んででるパターンがおおい。若くして死ぬ人が多い時代特有であろう。

2022/07/10

感想・レビューをもっと見る