完本 人形佐七捕物帳 一
完本 人形佐七捕物帳 一 / 感想・レビュー
HANA
横溝正史生みだした岡っ引き人形佐七。その全作品を発表順に収録した定本全集。このシリーズ幾つかは読んでいるんだけど、改めて全集になるとその量に圧倒されるなあ。金田一の影に由利先生と共に隠れてしまっているけど、彼もまた巨匠によって生み出された名探偵の一人である事を再確認。クリスティの某名作を下敷きに書かれた「羽子板娘」や妻となるお粂が初登場の「歎きの遊女」といった名作は当然ながら、他にも推理劇あり活劇あり明智夫妻並みに夫婦で挑む事件あり、と江戸と探偵小説のミックスを、やはり存分に楽しめる作品集でありました。
2020/05/11
rosetta
★★★✮☆横溝正史の時代物。人形のようないい男佐七の捕物帖。昭和13年から書かれ120編も続いたシリーズの全集の1巻目。500頁もの分量だが20編も入っているので一つ一つは長めのショートショートと言ったところ。なるほど、こういった捕物帖なんかは知識や教養の要らない民衆の楽しみなんだなぁ。書誌的に発表順に納められているが、読書としては物語の中の時系列順の方が楽しめるんだけどとか贅沢な文句を言ってみたり。
2020/04/12
くさてる
かの横溝正史が生んだ、「人形のようにいい男」の岡っ引き(お化粧すれば町娘に化けられる!)、人形佐七の捕物帳。20の短篇が収められています。この人形佐七をここまでまとめて読んだのは初めてで、とても楽しみました。他の捕物帳は半七くらいしか読んだことがないのですが、それともまた雰囲気が違う。幽玄とした怪奇ものもあれば、ミステリ色が濃いもの、人間ドラマのどろどろしたもの、とバラエティあります。続けて読みたい。
2020/09/19
莉玖
一気に読むには勿体なさすぎるので、週末1~2話ずつ読んでます。凄い!はずれがない。
2021/01/01
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