影男 (江戸川乱歩文庫)
影男 (江戸川乱歩文庫) / 感想・レビュー
いたろう
乱歩の通俗長編、大人向けの小説では最後の作品となる昭和30年の作。一応、明智小五郎も、話に収拾をつけるためだけのように最後の方に登場するが、メインの登場人物は、表面上、いくつもの職業と名前を持つ、稀代の犯罪者・影男と、影男と時に協同し、時に敵対する、殺人請負会社の専務。影男は、いくつもの顔があり、直接殺人をするのを好まないことから、怪人二十面相を思わせる。ストーリーはどこか行き当たりばったり感があるが、「パノラマ島奇談」を思い出させる、大勢の全裸女性による海、山、木、雲の地下世界など、乱歩の変態性が炸裂。
2022/12/24
takaya
戦後の昭和に描かれたレトロ感たっぷりのミステリー。横溝正史が大きな影響を受けていたと思われるエロティックな世界でもあります。この当時のミステリーは正義と悪がはっきりしていて、なんだか可笑しみもあり、しばし現実世界を忘れて、異世界に浸りました。
2023/05/31
ひつ
昭和の世界観と気持ち悪いエログロ空間がマッチしていて面白かった。取ってつけたように明智が出てきたけど、やっぱり知っているキャラが出てくると安心する。
2024/04/30
KN/時間が取れないのでただ今記録のみ
22/039
2022/10/20
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