新型出生前診断と「命の選択」(祥伝社新書324)
新型出生前診断と「命の選択」(祥伝社新書324) / 感想・レビュー
しげ
人生には、自分で決められることと決められないことがあって、その「決められないこと」を「運命」とでも呼ぶのかもしれません。その「運命」をねじ曲げることが出来たとしても「これでよかったのだ」と言い切れる強い意思がなければ、迷いや後悔の濁流に飲み込まれてしまうでしょう。それよりも「運命」 を受け入れたうえで、そこからどう生きていくかを考える方が、いまのわたしには合っているのではないかと考えました。すべて自分の責任にするよりは、どこかの神さまの責任にしてしまった方が楽になるような気がして。
2013/09/02
majiro
決定に先立って、いろいろなことを、客観的に整理し勘案するということが大事だと思った。
2013/07/27
シロクマとーちゃん
世間的合意を得るのは難しい問題ではあるけれど、出生前診断がない方が人は幸せでいられたと思う。しかし、もはや、遅いか! 本書は出生前診断をやるべきかやらざるべきかを論じているというより、これからは誰でもやろうと思えばやれる時代になり、その結果、自分の子の「命の選択」をせざるを得ない状況になることを警告している。普通の親にとってその「選択」は重い。にもかかわらず早急な判断を強いることの非人間性を訴えているのだ。
2015/10/08
Humbaba
選択肢が増えることは、必ずしも幸せにはつながらない。どのような選択をしても、後で別の選択をしていれば、と後悔することは避けられない。特に、絶対の正解がなく、どちらも正解でありどちらも不正解であるかのような選択肢では、選ばなかったほうが魅力的に見える日がかならず来る。
2013/11/17
k
我が子を中絶するか、否か。そんな重大な選択する羽目になるとは思わず、妊婦検診の流れで出生前診断を受ける人がほとんどのはず。香山リカは触れなかったが、検診でお決まりのエコーだって、立派な出生前診断だ(エコー検査が安くなったおかげで、途上国では毎年大量の女の子が中絶されている)。親に選択するつもりがなく、無自覚だったとしても、現代の出産は、望むべき子どもかどうかの「命の選択」を経ているということが、もっと知られるべきだと思う。
2013/07/26
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