リベラルじゃダメですか?(祥伝社新書) (祥伝社新書 375)
リベラルじゃダメですか?(祥伝社新書) (祥伝社新書 375) / 感想・レビュー
ヒデミン@もも
香山さんの心理関係の著作はたくさん読んだ。講演会も何度も。でもこの本は題材が題材だから読みにくかったのか、香山さんが自分の正当性を必死に訴えているから読みにくかったのか。私は、原発反対だし、平和主義のつもり。でも勝田さんよりだからネオリベラルなのかな? 最終章に勝田さんとのVS対談集の事があるが、あれどうみても勝田さんが一生懸命共通点を探して会話しようとしてるのに、拒絶してたのは香山さんのように感じた。
2015/05/09
きいち
何か事実をベースにしたら誰とでも共通の土台は見つかるはず、そんな信念を持つことが、普通に生きてる上で「リベラル」ということだろう。それこそ原発だったり個別の観点で意見を異にするポイントは多いけれど、それはそれ、とにかく彼女を支持します。◇自由とは知ることだったはず。でも、自分が知らないことを消費者然と正当化して売国奴とか汚い言葉を使うヤカラにどう対峙する?選ばれたのは、相手に下手に出ながらモノを伝え、彼が自分の無知に気づかぬうちにとにかく対話を成立させようというアクロバティックな戦術。うーん、努力は続く。
2014/09/23
バーバラ
格差是正、環境保護、護憲などを主張するリベラル派が支持されないのは何故か?筋金入りのリベラル派を自認する著書が、この疑問に関して持論を展開する本。私自身が抱いているモヤモヤした気分を読み解くのに大変役に立った。脱原発で一点突破できず候補者一本化できなかった都知事選の例は記憶に新しいだけに納得できた。他にも身内の視点で様々な問題点を指摘してあり説得力も十分だった。対立軸として新自由主義や保守派にも触れてあるが、いずれの立場に立つにせよ過激に走らず冷静な議論をしてよりよい社会を構築してほしいと改めて思った。
2014/10/02
どら猫さとっち
ヘイトスピーチやガチナショナリズムが跋扈するなかで、リベラル派離れする日本の背景を、リベラルである香山リカ氏が読み解く、警鐘の一冊。香山氏自身が目の当たりにした、批判と中傷、罵詈雑言から、何故日本は右傾化したのかを考えていく。本書を読む限り、リベラルであることに煩悶しながら、やっぱりそうでなければならないという、自答自問を繰り返す香山氏の姿が見える。
2016/02/24
Brenda
私の社会に対する立ち位置は基本的に香山さんに近い。だから余計に実感を込めて思うけれど、「リベラルじゃだめですか?」という問いは、声の大きな旧態リベラルの皆さんにも、アベさん側の皆さんにも残念ながら届かないと思う。私も都知事選の宇都宮・細川支持者の分断などを冷めた目でみていて、特にその年寄り臭さにげんなりした。SNSでリベラル思想をカミングアウトできない20~30代がいるというのが私の実感。本にはさらっとしか触れられていないが、世代間断絶は根深い。若いリベラル層が健全に発言出来ない社会に未来はないと思う。
2014/11/30
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