不自由な男たち その生きづらさは、どこから来るのか(祥伝社新書) (祥伝社新書 467)
不自由な男たち その生きづらさは、どこから来るのか(祥伝社新書) (祥伝社新書 467) / 感想・レビュー
katoyann
男性をジェンダーとして見たときの問題点について語り合った対談本です。著者の田中さんは、大学を卒業して40年間会社に拘束される生き方や男性間の競争的な生き方との折り合いを模索する視点を示しておられて、興味深く読みました。家事を効率化する工夫に関するエピソードからは昭和時代の性別役割分業的な家事イメージからの脱却という発想がうかがえます。読むと肩の荷が降りる気持ちのする方も多いのではないでしょうか。
2021/09/25
tolucky1962
ヨシ子さん(桑田佳祐氏作詞)のラストに『ニッポンのメンズよAre You Happy?』とあるが、何が束縛しているのだろうか?ジェンダー本ですが、男性の生きづらさの根幹を、選択肢を許さないこれまでの固定観念とする。これは母からの呪いや別の道を諦める男からの呪いにより固定化されてきた。時代は変わっている。違う生き方をする若者を見守るしかないかな。
2017/01/21
スウ
意見が合いすぎる小島さんと田中さん、楽しそうで、居酒屋バナシみたいだなと思ったところも。いまは、「男は家族を養い、女は専業主婦」という父母世代とは違う、ほとんどの人はそれが出来ない世の中に生きているのに、いつまでもその価値観にとらわれていれば男も女もツライ。等、気づきを促す本だと思う。固定観念をガンガン壊してくるので、読んでいて不快になる人もいるだろう。私は、概ね同意かな。世の概念を変えることは出来なくても、そこに気付いているか否かはけっこう重要。次の世代に妙な継承をしないで済むから。
2017/07/17
チェアー
文中、田中さんが少し触れているが、役割分担をあれこれ考えられたり選択できることが現代では既に恵まれた立場であることが気になる。ある人たち(かなりの人たち)は、共働きや役割分担をせざるを得ない世の中であることをどう考えたらいいのだろう。
2016/08/15
フジイ☆インザスカイ
「うちは子どももいないし、そもそもキミお金使わないじゃない。もうそんなに稼ぐことに固執しなくてもいいんじゃないの」と夫に言ってみた。必要以上のお金を稼ぐのにいろいろ我慢したり、セーフティネットも持てずに年齢を重ねていった先の人生のほうがわたしは恐ろしい。反応は「じゃあ、俺がパートとかになってもいいわけ?」だった。妻として夫がそれでもいいの?っていう問いだけど、そんな選択、俺の人生にあるの?っていう彼の戸惑いも感じた。男性の生きづらさは『でも男はそういうもの』っていう、物言わせぬ重石の下にある。
2016/06/19
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