屋上物語 (ノン・ノベル 653)
屋上物語 (ノン・ノベル 653) / 感想・レビュー
紅はこべ
デパートの屋上に置かれたモノ達(稲荷社の狐、観覧車、ベンチ、地蔵、ピンボールマシン等々)を語り手に、そこで起きる事件を名物うどん店の店主、通称さくら婆ァが、快刀乱麻を断つ如く解決する…というと、痛快ミステリのようだが、どれも結果は苦い後味が残り、救ってあげられたと思った人物が、後に哀しい末路を辿ったりする、哀しい〈連鎖〉ミステリ。著者近影を見るだけでも涙しちゃう。
2016/09/13
那由多
デパートの屋上のうどん屋のおばちゃんが主役のミステリ。え?デパートの屋上って、そんなのあるんですか?ビアガーデンする場所というイメージしかない。やり切れない話しだが、良作です。
みっくん
屋上にある「モノ」達の目を通したミステリーの連作短編。よく思いつくなぁと、ひたすら脱帽。ささいな事がきっかけの、重大な事件で、後戻りできなくなっていく人達が、なんとなく残念。救いはタクかな。おバカではあるけれど、それなりに、イイ男になりそうです。 名言:男気ってのはマヌケの勇気。??と思ったけれど、確かに。だから侠気じゃぁ、なかったわけだ。
2016/01/26
shino
事件は解決しているものの、苦い……。
2014/08/04
星落秋風五丈原
本書のモデルは池袋某百貨店屋上のうどんスタンドだそうで。 どことなく「親不幸通りディテクティブ」の雰囲気と主役2人の関係と、 さくら婆ぁと興行師・杜田の関係と屋上の様子が似てます。 もっと続けられそうなストーリーだった のに、ひとまずはこの1冊で終わりなんて残念です。 それぞれ物の立場からながめる事件なんて変わってますね。
2003/02/28
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