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謹訳 源氏物語十 改訂新修 (祥伝社文庫)

謹訳 源氏物語十 改訂新修 (祥伝社文庫)

謹訳 源氏物語十 改訂新修 (祥伝社文庫)

作家
林望
出版社
祥伝社
発売日
2019-11-13
ISBN
9784396317720
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謹訳 源氏物語十 改訂新修 (祥伝社文庫) / 感想・レビュー

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てらこ

ついに完結、浮舟から夢浮橋まで。浮舟が起こす大事件のおかげで最後までハラハラでした。全巻とおして、この時代の恋愛劇には驚愕しっぱなしでしたが、人間関係や生き方に悩む姿は現代人と同じ…それが千年以上前に小説になってたのがすごい。女の身の振り方を嘆く紫上の言葉「人間らしい心も持たずに、ただおとなしく引っ込んでいろというようなことだったら、いったい何として、この世に生きている甲斐などあろう」が一番印象に残った。この複雑な物語を原文に忠実に、かつ読みやすく面白く訳すリンボウ先生も本当にすごい!永久保存版です。

2020/02/18

たかしくん。

漸く全巻読了。りんぼう先生の素晴らしい謹訳のおかげで、生涯で初めて「源氏」を読み終えることが出来ました。ありがとうございます。 10巻は、最後のヒロイン浮舟を巡る薫と匂宮の取り合いっこ、ですね。凝りもしない二人の三角関係の間に挟まれた姫が失踪。気づいた薫の再アプローチに煮え切らない姫。どこか続編があってもおかしくないようなエンディング。これは最後まで読みたどり着かないと得られない実感、と勝手に自己満足しています。(笑)

2023/10/04

LUNE MER

宇治十帖での二人の貴公子(薫・匂宮)のスペックは光源氏に及ばない(ものとして描かれている)。しかし、登場人物を抑えた上でより心理戦の様子が深く描かれている。まさにあれ。「スターダストクルセイダース」の次に「ダイヤモンドは砕けない」を読んだ時の印象の違いと、それを乗り越えた後にジワジワとくるクセになるあの味わいそっくり。問題なのは宇治十帖に至るまで息が続くかという源氏物語の長さと複雑さ。林望先生の勤訳はその負担をかなり軽減してくれる偉業じゃないかと。三度目の源氏物語、あれよあれよと終わりました。

2020/03/24

おとん707

全篇読了。読む前は身構えたが予想以上に読み易すかった。訳者も述べているように当時は暗黙の了解事でも現代人が知識として持ち合わせていない部分を注釈としてでなく本文中にさりげなく補足したり、原書では省略されている主語を適宜補ったり工夫しているのが読み易い理由なんだろう。この訳を選んでよかった。物語は源氏を中心とした7巻までと源氏縁の薫、匂宮中心の8巻以降の二部構成だが、これで話が完結したというのでもなく余韻を残す。宇治に浮舟を発見した真面目男薫はどうする?あの女狂いの匂宮はそれに気付くのか?続編があればなあ。

2023/01/19

ケロ子

全編を読み終え、「源氏物語」の奥の深さに驚愕というか、感嘆した。今の時代だって、女性に限らず人は生きにくさを抱えているけど、あの時代はあの時代の女性の生きにくさが切なかった。 光源氏、どうしようもない奴ではあるけど、ダメンズで言えば、匂宮も薫負けていない。 それにしても「源氏物語」って面白いわ!

2021/12/24

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