完本妖星伝 2 神道の巻・黄道の巻 (ノン・ポシェット は 1-19)
完本妖星伝 2 神道の巻・黄道の巻 (ノン・ポシェット は 1-19) / 感想・レビュー
KAZOO
妖星伝文庫本の2冊目でここには単行本3冊目と4冊目の神道と黄道の巻が収められています。鬼道衆が仲間割れを起こしたり、力比べをして再度結集したりと動きがかなり早くなってきています。田沼に権力を集中させて徳川の世を終わらせようとする動きと、外道皇帝というほかの星から来た者たちを配置させて、さらには鬼道衆の敵対勢力として天童尼という人物が出てきたりと楽しめます。やはり江戸時代を舞台としたSFですね。
2023/06/07
goro@80.7
人のDNAの中にあり2千年の時を経て再生した外道皇帝。宇宙から追ってきた敵に皇帝を滅ぼすために生れ出たバグのような天道尼。黄金城の在処を求める鬼道衆。外道皇帝を守るため鬼道衆は天道尼に罠を仕掛けるが、天道尼もまた不可侵の体。食らい合わずには生きられぬ星で展開する闘い。ようやく辿り着いた黄金城。外道皇帝はこの星で何をしようとしたのか?メッセージとは何か?ようやく最終巻へ突入です。
2021/06/27
ぐうぐう
伝奇とはいえ、時代小説にSFを持ち込むことは慎重さを伴わなければならない。侍の時代に、エスパーやUFOを登場させると、ちぐはぐさを助長させるし、何よりも安っぽくなってしまうのだ。けれど半村良は、『妖星伝』にSF的要素を存分に盛り込む。なぜなら、この小説には、外部の視点が必要だからだ。『妖星伝』の最大のテーマは、既成概念の転覆を図ることだろう。私達が信じて疑わない常識的概念を逆転させるには、外部の価値観が必要となってくる。半村良はそれを、補陀洛という異星人の目を通して地球を見ることで行うのだ。(つづく)
2017/12/20
石油監査人
ここまで、1500頁を読み終えて、読書の体力が必要な本であると感じています。物語の方は、江戸時代の反社会的超能力集団である鬼道衆の内部抗争と妖術比べによる和解。その鬼道衆を抹殺するために生まれた天道尼の登場。さらに、黄金城の発見など、この第二分冊も盛りだくさんの内容です。この小説の特徴は、主人公らしき人物が存在しないこと、そして、登場人物の殆んどが悪人で、誰が最後まで生き残るのか分からない点です。従って、最後の決着の付け方が楽しみでもあり、不安要素でもあります。残りは、1000頁、なんとか頑張ります。
2021/07/21
河内 タッキー
宇宙論、進化論、遺伝などの謎が仏教観に絡めて、時代小説で、なおかつアクション要素もある。盛りだくさんの内容。どんな結末を用意しているのか楽しみでならない。
2014/05/25
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