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館という名の楽園で (祥伝社文庫 う 2-2)

館という名の楽園で (祥伝社文庫 う 2-2)

館という名の楽園で (祥伝社文庫 う 2-2)

作家
歌野晶午
出版社
祥伝社
発売日
2002-06-01
ISBN
9784396330521
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館という名の楽園で (祥伝社文庫 う 2-2) / 感想・レビュー

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夢追人009

歌野晶午さんが2002年に祥伝社文庫の企画で館ミステリーとして書き下ろした秀作中編本格推理小説。本書は本文が149頁と薄くてコンパクトながらも単純だけど人間心理の盲点を突いた大胆な不可能犯罪トリックが味わえるハウダニット・ミステリーの良作でしたね。N大探偵小説研究会のOB4人が新築の西洋館「三星館」に招かれ主夫妻と共に行う「殺人トリック・ゲーム」は百数十年前にイギリスで起きた鎧武者の亡霊の消失事件も絡む超難事件で誰もが著者の企みに見事に騙される事でしょう。ラストはアンハッピーエンドながら誠に哀切でしたね。

2019/03/02

セウテス

ミステリ好きに向けた、館ミステリの謎解き。どういう事かと言えば、大学時代のミステリ研究の仲間が、ホストの建てた館に招かれて、ミステリ劇の俳優になって物語を演じるという遊びなのだ。殺害される役もいれば、他の人は探偵役を兼ねて真相を推理していく。実は演技のハズだったのだが、本当の殺人が起きてしまう、のだろうと予測して読んでいました。しかし館を舞台にした、仲間内の壮大な演技は演技のままで、見事に謎解きは終わります。その後のドラマに本作の驚きと、自分の人生に重ねてしまう哀しみが在ります。

2018/10/07

じゅんぢ

事件そのものよりも、カーテンコールの方が強く印象に残る。

2019/09/19

KEI

久しぶりの歌野作品だったが、私は歌野さんの密室ミステリーより叙述ミステリーの方が好きだと思った。以下辛口の感想になります。大学時代のミステリー仲間が、同じミステリー仲間が館に招待される。その館は三星館と名付けられそれは豪華な館であった。そこで殺人ゲームが行われるが、トリックはかなり前半で分かってしまって残念だった。唯一救われるのは実際の殺人はなかったこと。「カーテンコールは聞こえない」のラストもスッキリしない終わり方だった。

2021/05/04

papako

初期のころの歌野さんらしい本格推理?もの。中編ぐらいのさくっと読める長さですが、館にとりつかれた男がやっと手に入れた館で推理ゲームを行う。学生時代に推理小説を愛した仲間たちとのひととき。そして、悲しいラストへ。ぎゅっと凝縮して楽しめました。こういう歌野さん、最近ないものね。

2013/09/15

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