深川駕籠: 時代小説 (祥伝社文庫 や 12-2)
深川駕籠: 時代小説 (祥伝社文庫 や 12-2) / 感想・レビュー
佐々陽太朗(K.Tsubota)
男、それもひとかどの男であることは難しい。彼の漱石も言っている。智に働けば角が立つ。情に掉させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。意地、見栄、いやそんなものじゃない。己の胸に手を当てて納得できるかどうか、誰に対しても胸を張れるか、それを己に矜持にかけて問うて一点の曇りもない。窮屈だがそんな男がカッコイイ。
2019/07/17
万葉語り
男のメンツを何よりも大事にして生きている江戸の駕籠かきコンビの新太郎と尚太と、それを取り巻く家主やライバルたちの生き方にスカッとした。筑波山まで松茸を取りに行く「ありの足音」と走り自慢4人の競走にみんなが協力した「紅白餅」が特におススメです。シリーズものなので読み進めたいと思います。図書館で単行本を借りましたが、登録は文庫になってしまいました。2020-064
2020/04/19
新地学@児童書病発動中
駕籠かきの男二人を主人公にした連作の時代小説。武骨な二人の男のぶっきらぼうな友情が良かった。
2012/02/15
コージー
格好いいね。新太郎も尚平も、他の人物も。短編だけど、連作で繋がっていく。続きの本も読みたい。損料屋の喜八郎が出てきて、独りで拍手喝采してました。
2015/09/06
tengen
深川の駕籠舁き新太郎と尚平の物語。江戸市井モノながら実はアスリートモノの側面も☆鳶の親方辰蔵と髷をかけた勝負が始まる☆遠路松茸を運ぶという飛脚仕事を頼まれる☆成り行きで二千両を賭けた早駆けや相撲試合をする羽目に☆賭場を開くアコギな武家を懲らしめる☆勘助との喧嘩が四人の駆け比べに発展し、黒江町盛り上げに札まで売られる大騒ぎへ☆大売れの札に同心の横やりが入る中、駆け比べが始まる☆妨害を阻止された大野同心は新太郎を罠にはめ牢屋にぶち込む☆彡菱あられ/ありの足音/今戸のお軽/開かずの壷/うらじろ/紅白餅/みやこ颪
2024/06/13
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