悪魔のトリル (祥伝社文庫 た 10-12)
悪魔のトリル (祥伝社文庫 た 10-12) / 感想・レビュー
mii22.
高橋克彦作品初読。著者が、乱歩賞受賞後初めての短篇集で初期の作品。読みやすく昭和の匂いが色濃い懐かしさを感じる文章で親しみやすい。子供の頃の記憶は朧気で実に曖昧だが、怪しさや恐怖の体験だけが鮮明に心に残っている..そんな怖さを感じた。特に良かったのは、表題作「悪魔のトリル」と「陶の家」。「陶の家」のラストはドストライクの展開で大満足。他の作品も読んでみたい。
2018/01/09
はらぺこ
タイトルと表紙が一番怖い。 『飛縁魔』のパターンが好き。ちょっとだけエロいのも嬉しい。 『妻を愛す』は好きな内容やけど怖くない。 『卒業写真』は恋愛モノのオムニバスに入ってても違和感無いと思う。 『眠らない少女』『悪魔のトリル』『陶の家』を含めた全6編の殆どが定番の内容やから途中でオチが分かる。でも、その定番こそが怪談やと思うので別に悪くはない。 全体的に読み易いので、少しだけ怖いのんを読みたいと思う人にオススメです。
2012/01/11
ハルバル
たまに日本の怪談を読むと、やっぱり海外とは文化が違うな~と実感する。当たり前だが、恐怖は普遍的なものもあれば、宗教的禁忌と結び付くものもあり、文化的な背景の違いが恐怖の感じ方に大きく関わってくる。特にいきなり前世がどうとか出てくる「眠らない少女」は、前世を信じない人間が読んでも怖いのだろうか(とはいえその語りの巧さには思わずゾッとさせられた)あとは海外では多いけど日本では意外と珍しい、人形怪談の「陶の家」と乱歩オマージュの色濃い表題作が面白かった。
2017/05/07
くらげ@
(☆☆☆)短編集。もう少し怖くてもいいな。
2014/09/15
horahuki
『陶の家』が面白かったです。主人公が、冷静そうに装いつつも段々とドールハウスに憑かれていくのが怖い。あの引き出しの中に入っているものは人によって違うんだろうな。『悪魔のトリル』は『押絵と旅する男』の現代版らしい。面白かったけど、残念ながら及ばないと思う。
2011/09/04
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