陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫 い 14-2)

ehirano1

どうも各章での繋がりに無理やり感があるなぁと思っていたら、元々は短編で、著者の違和感から各章に加筆を施し長編に仕立て上げたとのこと。短編で良かったんでは？とはいえ、ギャング4人の掛け合いは質的に益々パワーアップしており読んでいてとても楽しく、その場に混ぜてほしくなるほどでした。

2022/03/04

absinthe

器用な作家だなぁ。痛快なコメディ。全体を一度に明かさず、少しずつネタを見せる手法も、人物を動かす手法も、マジシャンのような手際。実は短編として書き始めたのは後で知った。登場人物はみんな頭がいいな。頭が悪い人に頭がいい人はかけない。著者もきっと頭がいいのだろう。それがよく伝わってくる。文章は完成しているが感性は若いまま、大学生のノリのまま書いたかのよう。

2019/10/21

またおやぢ

決して"日常"とは言えないエピソードの数々。しかし、この四人組に起きた日々の出来事と言われるとさもありなんと思えるから不思議。流れる様に物語が組み上がっていく展開の巧みさに、今回も一気に読了。

2014/05/21

ダイ＠2019.11.2～一時休止

陽気なギャングその２。ギャング部分はおまけ程度だったけど面白かった。中でも文庫のおまけ短編が良かった。

2014/06/13

fukumasagami

「『はい、これでいいでしょ。敗者は潔く、勝者に道を明け渡せ。去れ、敗者』おどけたように雪子は言うと、オーナーを横に押しのけた。『またの挑戦をお待ちしております。鮎子さん、行こう』 『何のマジックですか、あれ？』鮎子が横に並び、小声で訊ねる。 『わたしね、時計がなくても時間がわかるの』と雪子は唇の両端を、小さく吊り上げ、そして、楽屋のドアを開けた。『時間は誰にも、平等に刻まれる』」 かっこいい！

2021/02/11