ほら吹き茂平 (祥伝社文庫)
ほら吹き茂平 (祥伝社文庫) / 感想・レビュー
ミカママ
宇江佐さん十八番、江戸の市井短編集。どれもあったかい作品だが、ラストの『律儀な男』あたりが特に響いた。女たちの幕末を描いた『金棒引き』、これは宇江佐さんには珍しい作風、晩年にして、新しい魅力も発見させていただきました。
2017/01/27
shizuka
疲れた時のビタミン本。じっくりゆっくり読む。表題『ほら吹き茂平』、邪心なくほらを吹いて、相手をびっくりさせてしまう茂平。いろいろ世知辛い世の中、笑えた方がいいじゃんという気持ちが「ほら」を作ってしまう。私も笑って過ごせた方がいいと思うけれど、時々そういう「空気」じゃないときもある。で白い目で見られる茂平。気持ちは分かる。『せっかち丹治』本書で一番気に入った。とにかくせっかちな男、丹治。食事もさささーと食べたいとぬるめでかき込む。男気に厚く、彼の道理はぐっとさせる。長屋全部を新築に引っ越しさせる手腕。見事!
2017/01/26
ぶんこ
茂平さんは1編だけでした。 もっと読みたかったです。 浮風さんが2編。 こちらも、もっと読みたかったです。 百鬼丸さんの解説で、宇江佐さんは作品を台所のテーブルで書かれ、出版社のパーティーも2次会には参加されないとありました。 地道な生き様が作品に現れていたのだと知りました。 つくづくお亡くなりになられたのが残念です。
2015/11/25
優希
面白かったです。江戸の人情が伝わってきました。短編集でしたが、この続きを読みたいと思わせる作品ばかりです。
2022/03/09
tengen
今月の1冊目、在宅で通勤が無いと案外読めない。時間の無駄と言いながら如何に通勤時間が大事な読書タイムであったことか。☆ほらを明るい話題と信じる茂平☆夫の供養に尼のような暮らしをする浮風☆噂好きのおこう、公武合体の犠牲となった和宮に思いをはせる☆裏長屋暮らしから抜け出したいおきよに大店から嫁入りの話が舞い込むのだが☆霊を見ることのできる浮風の元に供養の相談が持ち込まれる☆婿入りした市兵衛は妻と姑が亡くなり長年の苦労から解放された☆彡ほら吹き茂平/千寿庵つれづれ/金棒引き/せっかち丹治/妻恋村から/律儀な男
2020/05/21
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