民宿雪国 (祥伝社文庫)
民宿雪国 (祥伝社文庫) / 感想・レビュー
しんごろ
なんじゃこりゃという感じ(^^;)構成も独特!古い民宿の主は有名な画家でもあるだけど…という話!一話目みたいな感じでお話が進んだら面白いとは思いますが、構成が独特なんで…面白いと言えば面白いし…うーん、悩める本でした(~。~;)?個人的に策士策におぼれるという作品かと思う。
2016/02/11
ちょろこ
寝込みたくなる一冊。雪国で民宿を営む国民的画家の人生を炙り出すストーリー。雪国気分で手にしたら…やられた。まさに雪を甘く見ていたらあれよあれよの猛吹雪にみまわれた気分。前半はどんでん返しも楽しめ、ちょっとした面白さを味合わせてくれるし、まさかのあの歴史に残る事件と人物をここでこう絡ませるか…にはちょっと感心するほど。が、やがて雪の怖さ、どんどん降り積もる物語の狂気に気づくような世界に。ここまで狂気を見せられると恐れ慄き、どんより寝込みたくなる。でもスルーできない史実が隠された物語でもある。うーん、複雑。
2022/03/12
はるを
🌟🌟🌟☆☆。思っていたのと全然違っていたが面白かった。特に最初の2つの話が意表を突く展開でとても良かった。「ハート・オブ・ダークネス」の「もう一度、闘いなさい、自分の運命と」という最後の台詞が泣けた。画商という商売を痛快に皮肉った内容には笑えた。反面、まるで小説を書き始めたアマチュアが思いつきそうな3話は興醒めして残念だった。4話は確かになるほどね、とは思ったけれど全体の半分もページ数を割いた割にグッとくるものがなかった。前半と後半と全く別物の話を無理矢理繋げた感があるように俺には感じた。
2022/06/19
hit4papa
97歳で没した国民的画家の生涯を描いた作品。冒頭、民宿を訪れた客が発端となり、死屍累々の暴力沙汰が発生します。この民宿とその主人の謎が紐解かれていく…ことを期待したら、二転三転、ストレートに話が進みません。民宿の主人が国民的画家であることが徐々に判明し、ここに胡散臭い登場人物が絡んでくるのです。本作品が問題作といわれる所以は、主人公の若き日の経歴によりますが、読み方によってはタブーにずかっと踏み込んでいるようにもとれます。ラスト付近、てんでバラバラなエピソードが一つにまとまるのは、スッキリ感が半端なし。
2024/06/11
カムイ
樋口毅宏の作品は2冊目、ま〜なんと形容したらよいのか困る実在の人物を絡めたノワールもの【民宿雪国】読むまでは泣かせる物語だと勝手に判断してた主人公の丹生雄武郎の裏の顔悲しいまでの一生を綴った物語、美術作品を本当にわかる人はいるのかと思いたくなる批評家の揶揄やそれに踊らされる市民、ジョークと言うしかない!どこまでが現実の世界なのか暗澹たる気持ちにもなった、あまりにもぶち込みすぎ、新潟の何処の街かはわからないが場景が勝手に浮かび過去に泊まった民宿を思い浮かべながら読んだ、作者が自由に書いたらこんな事になった→
2021/03/15
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