手習い師匠 取次屋栄三 (祥伝社文庫)
手習い師匠 取次屋栄三 (祥伝社文庫) / 感想・レビュー
やま
取次屋栄三12作目 2014.03発行。字の大きさは…小。しあわせ、のぞみ、小糠三合、手習い師匠の4話。 武家と町人の間を取りもつ「取次屋」を一方の生業とする栄三郎は、「取次」を通してその周囲にえも言われぬ心地よい縁を次々と築きあげていた。 「手習い師匠」は、子供同士の喧嘩といっても栄三郎は、一人の人格を持った人間として接して行く様は、学ぶべきところが多い話です。物語は、手習い子が一方的に殴ったとこから始まり、殴られた子の親が出て来る騒動になる。それを見事に解決して行く。円熟味が増してきたように思います。
2020/05/18
藤枝梅安
田辺屋が岸裏伝兵衛のために道場を普請し、新兵衛が師範代として常駐。お咲はその道場で稽古をするようになった。栄三は永井勘解由邸への出稽古だけになり、ますます取次の仕事が増える。今回も、持ち込まれる相談事はどれも時代小説にはおなじみの題材だが、筆者は初めて読む読者にもわかるよう、これまでの経緯を織り込んでいる。これが「まだるっこしい」と感じる読者もいるかもしれないが、私は池波先生の小説を思い出させてくれるようで苦にならない。巻頭の地図に次々と新しい家作の名前が加わっていくのも楽しい。
2015/09/22
とし
取次屋栄三「手習い師匠」12巻。栄三の思い人萩江(おはつ)と取次ぎ依頼人おくに(里雪)の境遇がダブり絶妙の取次屋栄三本領発揮、後の2話も心あったまる方法でめでたしめでたし市井で生活する栄三さんの姿でした。
2014/04/11
み
さくさくと♪江戸の時代にもモンスターペアレントっていたのかしらん、子を持つ友人や妹から聞く学校事情に(@_@)栄三さんのような心配り見習いたいもんです。
2016/03/11
ドナルド@灯れ松明の火
今作は「人助け」がテーマなのか、元女郎だったおくにが昔世話になった旦那たちにお礼をするのを栄三郎が助ける。心温まる話や手習い所に通う子供らの諍いをその親ごと考え方を改めさせる話。 栄三郎は本当に魅力的に描かれている。 お薦め
2020/06/06
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