介護退職 (祥伝社文庫)
介護退職 (祥伝社文庫) / 感想・レビュー
ちょこまーぶる
読みながら時々ドキッとする一冊でした。エリート社員が母の介護、妻の病気、兄弟関係に直面して、退職となって家族の絆と現実を直視する話です。でも、多くの方が感じているように上手く行き過ぎ感があるように思いましたが、それでもいろいろな問題を提起して、苦悩する姿が自分自身に投げかけられているようでした。そして、仕事柄この小説のように病気を機会に介護という行為を始めなければいけない方々と関わることが多いので、面接しただけでは見えない問題に苦悩している事にもより一層寄り添うようにしなければと改めて思いました。
2022/05/05
白のヒメ
どうなんだろう。介護職を生業としている身としては、綺麗ごとだけで終わった感が否めない。あり得ないかなーと思う。凄くリアルな感じで始まっただけに余計。読み物としては面白いけれど、現実的ではないです。
2020/08/21
くるぶしふくらはぎ
一気に読んでしまいました。主人公54歳 大手電機メーカー営業部長 気力充実 リーダーとして動いてきたプロジェクトの機は熟し今まさに勝負の時。一人息子は中学受験を控え、まだまだ、教育費がかかる、家のローンもまだまだ先がある。その時…実家で一人暮らしをしていた実母の骨折、降って湧いた介護の重圧。主人公の選択は…。親が元気な時は、いつか介護しなければいけない時が来るだろうと思っていても、誰もが具体的な行動をとれない。こ物語の行きつく先は、人それぞれ違った選択が待ち受けているだけに、結末に違和感が・・・
2016/02/20
saga
高齢社会が進む中、介護問題は他人事ではなくなっている。主人公・唐木は大手電機メーカーの国際事業部長。彼の母は秋田で一人暮らし。それが母の骨折から要介護状態となったことで、一気に唐木家を追い詰める筆致が読書速度を上げる。閑職に追われた唐木の退職決断は身につまされた。母の介護は続くが、唐木の再就職という結末はハッピーエンドだと言えるだろう。
2017/09/14
うめ
主人公は大企業のエリートで貯金もあり、介護対象は認知症はあれども、足関節骨折の一人だけ。そのうえ、優秀な子供に、理解があり働きものの奥様と、心優しい親族に恵まれて、なんと退職後の再就職もすんなり決まるという、なんというかファンタジー。現実の介護退職はこの何十倍も悲惨だと思う。
2019/06/30
感想・レビューをもっと見る