花明かり 深川駕籠 (祥伝社文庫)
花明かり 深川駕籠 (祥伝社文庫) / 感想・レビュー
佐々陽太朗(K.Tsubota)
単行本は2011年に上梓された。続編の出版を探したが無い。一力先生、酷うございます。これまでの二巻で新太郎とさくらの間に明らかに恋愛フラグがたっていたはずじゃないですか。今巻で花椿の女将・そめ乃に恋煩いした。そういうこともあるだろう。しかしこれを切りに続編が無いとなると話は別だ。今巻の結末で新太郎はそめ乃への想い一応のけりを付けたかのように読める。ではやはりさくらと結ばれるのか。あるいは幼なじみのひとみとという展開が。一力先生、伏線が回収されないままです。どうあっても続編を書いていただくしか無いでしょう。
2019/07/25
tengen
シリーズ3。駕籠舁きの新太郎と尚平はおゆきのいる坂本村で老夫婦と知り合う。妻およねの余命僅かと嘆く庄兵衛。二人はおよねの夢最後の花見へと一肌脱ぐ。花見の場で居合わせた千住の駕籠舁き・寅とその客・村上屋六造が早駕籠勝負をけしかけてくる。そこに大家の木兵衛が入って千両の懸賞が何と命を懸けた万両のいざこざに発展する。☆雨の日の客生花店花椿の女将そめ乃に新太郎が一目惚れ。心配する尚平は相談した香具師の浩蔵親分から、女将の方もあの日以来ぼんやりしているらしいと聞く。相思相愛か。新太郎恋の結末。☆彡花明かり/菖蒲の湯
2024/06/20
shiozy
深川駕籠シリーズ第三弾。表題作と菖蒲の湯収載。駕籠かきは元来悪名高い職柄なのだが、山本一力に書かせれば、それはいなせで気風のいい職人となる。深川人情そのものである。ま、山本一力が描く職人は、どれをとっても気風がいいのだが、このシリーズでは相方との呼吸がいいのだ。「はあん、ほう」心地よい掛け声が深川の町に響く。
2015/04/06
たーくん
シリーズ第三弾。一力さんの作品はスカッとする。金とか権力を笠に、驕り高ぶるものを許さない。それがいい!終わり方からすると、まだ続くのだろうか?それならば、うれしいことだが…。
2015/11/12
myu-myu
「機内で読もう」と、何気なく手に取った本。実はシリーズ3作目だと読み始めてから知った。しかし、そんなことは全く気にならず、すぐに物語の世界に入り込んでしまった。とにかく、山本作品ならではの、江戸らしさや江戸っ子らしさが随所に現れている。木兵衞さんは何者なのか?ちょっとミステリアスな登場人物あり。シリーズ一作目に戻って、読んでみたい。
2015/08/06
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