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高砂 (祥伝社文庫)

高砂 (祥伝社文庫)

高砂 (祥伝社文庫)

作家
宇江佐真理
出版社
祥伝社
発売日
2016-04-13
ISBN
9784396342050
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高砂 (祥伝社文庫) / 感想・レビュー

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ふじさん

日本橋堀留町の会所の管理人又兵衛とおいせは、夫婦喧嘩の仲裁等近所の家族の幸せを願い忙しい日々を送っている。市井に懸命に生きる男と女の生き様を優しい目線で描いた作品は、いつもながら心に染み入る。今回は、幸せとは、夫婦の有り様は、家族とは、が様々な形で描かれる。作家の火坂雅志をして「そのへんのオバチヤン」と言わしめた宇江佐真理の作品、たまには読まずにいられない癒しがある。現代の様々な事が、形を変えて江戸の時代の描き出される。

2021/10/27

shizuka

頼み込まれて大家になって、という下りは『深川にゃん〜』と同じだけれど、こちらはその大家になった夫婦の物語。夫は×3、妻は×1。この罰印の威力が若い夫婦の離婚を抑える力になる話には深く頷く。離婚はしようとおもったらできてしまうのよ。だから高をくくってはだめ。妬みや貧乏や詮無いことで、心が荒んでしまった長屋住人や知人たち。彼らに常に気を配り、話を聞き、できるだけ寄り添うこの夫婦。とてもやさしい。江戸の大家の役割がよく分かった。最後の又兵衛の決心にはじんと来た。高砂〜しみじみいい歌だ。門出はいつでもやってくる。

2017/01/14

keiトモニ

第2話ぼたんの雪、大工の徳次が、お武家さんに御輿入れした三女の暮らしを嘆く「やっぱりよう、身の丈に合った暮らしが一番いいのよ。大工の娘がお武家に嫁ぐなんざ、どだい無理な話だったんだ」…仰る通り。即ち萩生田前文科大臣が仰った「自分の身の丈に合わせて勝負してもらえれば…」の受験生へのお言葉は正しい。だのに毎日新聞他批判する輩はその言葉は開き直りだとし受験生の格差を拡大しかねない…と言う。それこそが開き直りの姿勢でアホ新聞ならではだ。受験生よ、受験失敗したら毎日新聞を恨め。いずれにせよ著者の優しくも鋭い視線だ。

2022/02/11

tengen

又兵衛とおいせはそれぞれ3度の離婚と1度の離婚経験者。そんな二人が隠居後に新天地堀留町の会所を管理する。又兵衛に仕事を世話したのは差配をしている幼馴染の孫右衛門。離婚の玄人二人と差配夫婦が下町所帯の危機に手を差し伸べる。☆又兵衛とおいせの馴れ初め、そして畳職人の夫婦喧嘩 ☆武家に嫁いだおつるの苦労の訳☆元に戻れない寄場帰り浜次の意固地☆女丈夫の口入屋おみさと気弱な入り婿新三郎の夫婦危機☆おえんとおこう、嫁いでからの仲たがい☆又兵衛が風邪で寝込んで思う事☆彡夫婦茶碗/ぼたん雪/どんつく/女丈夫/灸花/高砂

2021/01/06

to boy

気分が塞いでいるときは宇江佐さんの本を読むといい。気持ちが和らいで少しだけ生き返ることができます。この本も又兵衛とおいせ夫婦の睦まじい生活が描かれていて心がホッとしました。

2017/05/31

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