終幕のない殺人 (祥伝社文庫)
終幕のない殺人 (祥伝社文庫) / 感想・レビュー
ヨーコ・オクダ
お金持ちの別荘に招待された客人たちが次々殺されていく…って定番なんだけど好きなんよねー。というわけで選んだ本書…再読やった(苦笑)犯人役のキャラが登場した時点で大体の筋を思い出す始末。そこからは細部に目を凝らしつつ読み進める。忘れていた部分を「ほ〜ぉ」なんて再認識するのもまた楽しい。この作品では、探偵役を除いて他のキャラたちが俳優、芸人というのがポイント。芸能界での力関係、恋愛関係の表裏、そして彼らの演技力が王道パターンを破ってくれる。いつもの旅情ミステリ&浅見光彦を期待している人にはハズレかも?
2018/01/15
やな
初出は昭和62年。みんな大好き浅見光彦が主役のクローズドサークル。同じ別荘に閉じ込められるのは芸能界の一流のスター達!こんなの面白くならないはずがない。読んでて幸せ…。あと、後書きで内田先生が自作解説をしていますが、こちらもかなり面白い。要約すれば「最近、書評家の連中は新本格だとかばかりを褒めそやしているがナメんなよ。そんなもんワシにも書けるわい。クローズドサークル?書いたろうやないかい。余裕やで」ニュアンスとしてはこんな感じ。スゴい!この絶対的な自信と負けん気が彼を大作家に仕立てたんだな。逆に感動した。
2018/02/12
まり
図書館本。いつもと雰囲気の違う作品だったけど、これはこれで面白かった。ちょっとドタバタ劇なところはあったけど…。これってドラマ化されてるのかな?めちゃ2時間ドラマ見てる気分で読めた。
2022/06/13
しんた
初めて読むの著者の館もの。新鮮だった。ただ動機も不自然だし、トリックもいまいち。
2021/01/16
MOMONATSU
内田先生らしくない本格ミステリの作品。本格探偵小説信奉者からの批判に対抗すべく書いたらしい。箱根の別荘で起こる事件で、雰囲気はある。場違いなメンツであるが、何故か探偵役として招待される浅見光彦。そして、示し合わせたように起こる連続殺人。招待客同士の些細ないがみ合いがあることは否めないが、殺害するほどの動機が見当たらない。終盤浅見の推理で謎は氷解するのだが、不確定要素が多いし、読者に提示されない情報も多いので、犯人当てミステリとしての評価は微妙なところだ。やはり浅見シリーズは旅情ミステリで丁度よい。
2020/12/17
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