夢胡蝶 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)
夢胡蝶 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫) / 感想・レビュー
しんごろ
吉原専属の火消しがいるんですね。纏番の彦弥が熱さと優しさが魅力的なシリーズ第6弾でした。舞台は吉原!吉原の放火を阻止すべく、ぼろ鳶組の熱い漢達の熱い戦いが繰り広げられ、またまた暴れ回るのは爽快としかいいようがない!そして、新之助の立ちまわりは、水戸黄門ばりのパターン化で楽しみになってきました。今作も、これも水戸黄門ばりのパターン化で新たな火消しも登場したし、次作は、どこの組の新たな火消しが登場してくるか楽しみになりますね。
2018/09/05
海猫
今回は彦弥メインなので作品そのものがキザでイケメンな雰囲気でしたな。また、吉原という華やかで特殊な世界での、ぼろ鳶組たちの活躍が面白い。ミステリー的な仕掛けが効いているし、終盤でググッと盛り上げる手腕は毎度熱くなる。さてこれで現時点での羽州ぼろ鳶組シリーズ最新刊に追いついた。もうすぐ出るシリーズ新刊待ち。また現時点での今村翔吾作品もコンプリート。くらまし屋シリーズの方も面白いし、単発作品2作も良かった。筆の早い作家さんのようなので、今後いろいろ楽しませてくれそうで期待しております。
2018/11/06
W-G
ここからしばらくは、主要面子の各個に焦点をあてていく展開が続くのか、一発目は纏師彦弥。そりゃ吉原の芸者と絡ませて恋愛話までくっつけたら、面白くないはずないだろーと思って読んでみたら、案の定面白かった。江戸っ子ならでは許せる、粋で臭い台詞も要所要所でびしっと決まり、もともと快男子揃いのぼろ鳶組が、より活き活きと見える。吉原の火消しトリビアも興味深いもので、しっかりと物語に組み込んである辺り、刊行ペースと相まって、著者に化物じみた凄みを感じる。この調子で、メンバーそれぞれの恋愛話を全部見てみたい。
2022/06/08
ナルピーチ
日ノ本一の不夜城『吉原』で火事が発生。その場に居合わせた彦弥は花魁“花菊”を助ける。それを縁とし、吉原火消の頭である矢吉は源吾に吉原で起きている連続不審火の下手人を捕まえて欲しいと相談を持ち掛けた。吉原での火事における不条理な一面には憤りを感じるも、花魁達のとても儚い恋愛事情には感涙…。そして今回の主役は彦弥で決まりでしょ!カッコ良すぎだろ。あの名言は男として1度は言ってみたいものだ!花菊と交わした約束を守るため、二人の今後の展開にも期待。ヨッ、この色男め!!
2021/01/17
三代目 びあだいまおう
恒例の名台詞が『喰ってやってくなんし』そう、今回の舞台は金と欲望とが渦を巻く吉原!独自の不文律『火を消してはならない火消』という枷もありキナ臭い放火が相次ぐ。炎の中で苦界の絶望に死を希った1人の花魁。助けを拒む彼女の儚き願いを全て叶えてやると約束し救った我らが襤褸とびきっての色男、そう、彦弥だ!これまでは強大凶悪な敵との対比で漢達の熱き空気感を演出してきたがこの巻は違う。遊女を救わんとする男の優しさや純情、真心が眩しい。商人彦右衛門も男気を発する天晴れな豪儀!女の頼みは断らねぇ!彦弥ファン垂涎の巻‼️🙇
2020/01/31
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