玉麒麟 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)
玉麒麟 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫) / 感想・レビュー
しんごろ
今作は、新之助の独壇場!序章から惹きつけられました。物語も新之助がメインにいつもと違うミステリー要素が強かったです。新之助の優しさ、そして真の強さを見せつけられました。新之助、強いのは知っているけど、星十郎並に実は頭がいいかも…。新たに二つ名の持つ銀治が登場。銀治、渋いよ!渋すぎる!銀治を含め、二つ名の持つ火消し達が登場!まさにオールスターズ状態。さらに『くらまし屋稼業』の話がちょっとだけ登場!ちゃっかり他作品をアピールしてる今村翔吾さんがお茶目に感じました。
2019/04/12
三代目 びあだいまおう
燃え盛る商家、十五体もの屍、逃げ来る下手人はまさかの新之助!襤褸鳶ファンの絶叫が響鳴する序章!聞き込み集めた証言の全ては新之助を下手人と断ずる。唯一何の後ろ楯もない信頼『奴が下手人のはずがない!』という無条件に信じる思いに従い仲間が東奔西走。次から次へと腐れ外道どもが(怒)私利私欲のために全てを犠牲に!本巻、各人圧倒的視聴率を稼げる主役級の面々が惜しげもなく各シーンを飾る!贅沢極まりない!信頼がもたらす究極の以心伝心。水滸伝での重要な役割『闇塩』の元締め盧俊義を例えるに相応しい漢。新之助を堪能した‼️🙇
2020/03/31
W-G
新之助メイン回。ご期待通りに剣戟多めで、転発動場面などは、このシリーズでは感じたことのない緊張感と興奮があった。さらに他十傑や、最強辰一とのバトルシーンまで挿し込んでくるあたり、サービス精神旺盛で読者のツボをわかっているなと思う。また、以前のレビューでは、進藤内記をサイコパスなキャラと捉えて書いていたが、どうも私の思い違いだったようで、影のある曲者ポジションとして今後を盛り上げてくれそうな予感。徐々に印象が良くなってきているという意味では、火盗改方の島田さんもここにきてぐっと味のある存在になってきた。
2022/06/12
海猫
今回も火災は出てくるけれども、それよりは豪商一家惨殺及び火付けの下手人として手配されてしまった鳥越新之助の逃避行がメイン。「江戸のすべてを敵にまわし」て包囲網を突破していく様は緊迫感がありハラハラする。彼を信じる者たちも、直接救いの手を差し伸べられないなど、毎度こういうストーリー上の枷を作るのが巧い。意外な人物が意外な行動をとったりするのも、シリーズの奥行きを感じさせる。終盤には真相が見えてきて、事態が一気に好転するのは気持ちがいい。シリーズ8弾にして、まだまだ勢いが衰えない。
2019/03/17
しんたろー
第8巻はシリーズの強みを最大限に活かしたオールスター戦でワクワクした!名脇役・新之助をド真ん中に据えながら、源吾夫婦&ぼろ鳶組の熱い想いや鳶仲間たち(加賀鳶面々、辰一、秋仁、漣次ら)とのやり取りも素晴らしい。特に悪役的存在・進藤内記の使い方が巧くてニヤリとさせられたし、途中から長谷川平蔵と新之助を交互に描く構成も緊迫感を煽って効果的。一橋の悪だくみがイマイチすっきり伝わってこなかったのが残念だが、疾走感ある面白さの中では些末なことだろう。新之助の成長ぶりが源吾のように嬉しいし、恋の進展を願って次巻へ進む。
2019/10/03
感想・レビューをもっと見る