DANCER (祥伝社文庫)
DANCER (祥伝社文庫) / 感想・レビュー
ナルピーチ
「人間は神でも創造主でもない」本作のテーマと言うべきワードだ。前2作の躍動感と冒険心をくすぐる様な内容から大きく趣向を変えた本作。大学生となった有賀の息子“雄輝”と謎の美女“サルサ”そしてシリーズ最恐の怪物“ダンサー”を起点として、追う者、追われる者の恐怖を描いた一冊。シリーズ通して感じるのはやはり人間のエゴ…。そこには必ず善意ではなく、悪意や自身の利害で動く者がいる。唐突に訪れる最愛の家族との別れ…その衝撃の結末に震え、思わず涙した…。受け継がれた新たなバトンを手にし、次なる旅へと向かってほしい。
2022/02/05
chiru
嵐の夜、『ダンサー』と名付けられた実験動物が音もなく姿を消した…。有賀シリーズ第3弾は科学の結集から産まれた生物を巡る物語。運命に弄ばれ利用されるだけの『ダンサー』が時折り見せる人間らしい優しさ。それと同じ強さで宿る本能に、命じられるまま殺戮を繰り返すダンサー。生きるため逃げ続け、生き残るために繰り返す惨劇。それは人間のエゴが招いたものだった。… 家族以上の絆で結ばれた相棒ジャックとの別れに涙。ラストで『子犬』の父親がわかったときは最高に嬉しかった🐶★5
2022/03/11
優希
サイエンス・ミステリーということもあり、実験動物がメインだったように思います。連続殺人事件にまで発展するのが恐ろしかったです。それでも、最後に希望を持たせたように感じました。
2021/01/11
まさ
有賀シリーズ、読む順番がごちゃごちゃになってしまったけど「wolf」の前にあたる作品かな。主要人物の過去も含めて関係がはっきりとしてきた。今回は遺伝子操作により人工的に造られた実験動物がメイン。読みだしたら止まりませんでした。その生き物がすべて悪かというとそうとも言えない部分もある。狂暴だが心も持つ。造り手の人間性も含め、考えさせられる。
2020/08/16
フロッグ
大学の研究室から実験動物が逃げ出した。その動物は、ある女を求めて殺戮を繰り返す。有賀雄二郎シリーズ。クライマックスで涙の出来事があったけど、ラストでは希望が持てて良かったー!
2020/07/09
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