焼け跡のハイヒール (祥伝社文庫)
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焼け跡のハイヒール (祥伝社文庫) / 感想・レビュー
ひろりん
両親の青春時代って、意外と知らないのかもしれません。71歳の母を亡くした作者は、両親の出会いや若いころのことを全く知らないことに愕然とします。この本を書くことは、亡くなった両親と自分を改めて結びつける作業だったのかも知れません。戦中戦後に青春時代を過ごした人たちの、等身大の姿が感じられました。
2021/03/04
スナフキン
ずっと読みたいと思っていた本。文庫化されたので、即購入した。 著者自ら書いておきたかった本というだけあって、大変読み応えのある力作だった。 最初と最後だけ視点が現代で、後は著者の両親の戦争体験と恋愛を生々しく、そして、時に爽やかに描いている。 最近戦争を美化する風潮も一部にあるが、そして、私もそういう風潮に影響されていたが、本書を読んで、戦争の悲惨さ、酷たらしさを改めて思い知らされた。 本書の読後感は漫画『はだしのゲン』や映画『火垂るの墓』に初めて接した時に近い。 それ程強烈なインパクトある作品だった。
2020/07/22
りょう
ご両親がなくなったのをきっかけに、お二人の人生を知ろうと、その出会いの頃を書いた小説。ちょうど、あたしの両親の世代で、私自身もよく知らないまま見送ってしまったので、興味深く読みました。
2020/08/28
たなかはん
作者の盛田隆二氏が母親が亡くなった後に、両親の昔の話を親類から聞き集めて、一小説をしたためたのがこの作品。 自分の両親を男と女として描くのは、気恥ずかしいところがあっただろうと思う。切ない読後感が残る良作。
2021/06/13
rachel
実際に読んだのは同じ表紙の単行本。新聞の文化面で著書の寄稿を読んで。
2021/02/09
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