茨姫はたたかう (祥伝社文庫)
茨姫はたたかう (祥伝社文庫) / 感想・レビュー
のぶ
整体ミステリーなどという言葉を初めて聞いた。初版は平成12年とあり、本作はシリーズの二作目らしい。近藤史恵さんが過去にこんな本を出していたのを初めて知った。シリーズの途中から読んでしまったのだが、とても面白かった。ストーカー被害に悩む、主人公の書店員、久住梨花子。ある日、腰に激痛が走り、整体師、合田力のもとを訪ねる事となる。その出会いがきっかけで、梨花子は自分と改めて向き合う事となる。他の登場人物も絡み、ハートフルな作品に仕上がっていた。気に入ったので第一作の「カナリアは眠れない」を入手したい。
2020/10/29
ひさか
2000年6月祥伝社ノン・ポシェット刊。整体師ミステリー2作目。2020年9月新装版として祥伝社文庫化。ストーカーを扱ったストーリー。前作の登場人物たちのその後も語られ、シリーズものの楽しみも大きい。今なら、スマホやSNSも大きな要素になるのだろうが、20年前ならではの展開が興味深い。ラストの犯人確保シーンでの仲間達の活躍は圧巻で爽快です。みんな誰が犯人か、わかってたんだねー。
2020/11/05
hirune
生きていくのに世界は完全に守ってくれるわけではない。特に若い女性は生きづらいことも多いだろう。大人しく真面目に暮らしていても色々なことが降りかかってくる。だから自分の身体や心は極力自分で護る姿勢を見せて、尚且つ心を開いて周りに対すれば誰かが力を貸してくれる。大事なことですね😃
2021/02/25
エドワード
現代の女性はおとぎ話のようには生きられない。王子様のキスを待ち続ける茨姫ではいられない。王子様はストーカーかもしれないのだ。キスする相手は自分で見つける。なんと力強いタイトルか。梅田の書店で働く優等生の梨花子を中心に、彼女の隣人、漫画家の早苗とホステスの礼子を横糸に、出版社勤務の小松崎と、彼の通う整体院の整体師・合田力たちを縦糸に描く女性の自立の物語。梨花子を脅かすストーカー紛いの事件の結末や如何に?小松崎と整体師の姉妹の複雑な関係も気になるところ。ミステリアス&ユーモラス、近藤史恵さん流の応援歌だ。
2021/10/27
papako
再読。まったく記憶がなかった!しかも読む順番間違えてる。とはいえ、さくさく読めました。主人公のネガティブさが痛かったけど、早苗さんや礼子さんと関わり、ストーカーと戦う決意をすることでちょっと良い感じになるところがよかった。姪っ子の誕生をちゃんと祝えてよかった。初読の時も思ったけど、力先生に診ていただきたい!!
2024/06/15
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