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銀杏手ならい (祥伝社文庫)

銀杏手ならい (祥伝社文庫)

銀杏手ならい (祥伝社文庫)

作家
西條奈加
出版社
祥伝社
発売日
2020-09-11
ISBN
9784396346652
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銀杏手ならい (祥伝社文庫) / 感想・レビュー

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ふじさん

時代を担う子どもを教える手習所が舞台の作品。子どもに恵まれず離縁された24歳の萌は、実家の手習所「銀杏堂」を継ぐことになる。銀杏堂に通う子どもたちは、身分、能力、年齢も様々で若い萌は、悪戦苦闘の日々を送る。銀杏堂の門前に女の子の捨子を見つけ、自身も血の繋がらぬ両親に愛情深く育てられた萌は、その子を育てる決心をする。多くの人々に支えられ手習所の先生として成長する姿が頼もしいし、子を育てる親としての頑張りも微笑ましい。萌の成長の物語であると同士に、学問の在り方が問う作品でもある。学ぶべきことが多い作品。

2023/09/08

ふう

江戸時代の手習い所が舞台の物語ですが、今の時代にも通じる考えさせられる内容でした。若い萌先生の、少し頼りないけど子どもを見つめるやさしいまなざしや、悩みながら自分も成長していく姿が、子どもを教え育てるために最も大切なものだと思います。西條さんの作品はまだ3冊目ですが、どれも帯にあるように「笑ってほろり」とさせられるものでした。

2021/05/22

優希

面白かったです。とても素敵なあたたかい短編集でした。真っ直ぐに子供と向き合う萌の姿を見ていると「ありがとう」と言いたくなります。一緒に向かい合いながら成長していく姿に胸が打たれました。

2021/09/08

はつばあば

昨日直木賞を貰った西條奈加さんの、別本ではあるが読めた事に感謝。とても綺麗なのですこの本。見目じゃなく内容が(;´∀`)。勿論表紙も綺麗なのですが、ウマズメだからと婚家から放り出された萌。・・そういう昔ながらの家って息子に種がないとか思わないのかしらねぇ(~_~メ)・・。手習い所には手強い子供達が。いえいえ今の子供達もそうですが、難しい字が読めても書けない子や、絵でしか表現できない子とか、結構手こずりそうな子もいますが、一人ひとりに向き合う姿勢が、現在の先生より楽しそうなと思える萌先生と母の美津先生です。

2021/01/21

えみ

ありがとう。と言いたくなる爽やかさ。日々の暮らしの中で刺激を受けて成長するのは何も子どもだけではない。大人も子供に成長させてもらえるのだと、手習所『銀杏堂』で学問を教える萌先生にその身の成長をもって納得させてもらえた気がする。子どもに振り回されながらも一人一人の特性にあった学問を…と愛情持って接する萌先生。時に甘く見えることもあるけれど、しっかり子どもたちを見るその温かな眼差しは救いだ。覚えが悪い子にも秘めた才能が有り、手習に通えない子にも学びは出来る、そして捨て子にも愛される権利がある。今に通じる一冊。

2021/07/14

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