灰色の柩 放浪探偵・呪師霊太郎 (祥伝社文庫)
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灰色の柩 放浪探偵・呪師霊太郎 (祥伝社文庫) / 感想・レビュー
HANA
母さん、歸らぬ、さびしいな。金魚を一匹突き殺す。柳川といえば白秋。白秋の詩は美しいものの、中に不穏なものを含んでいるものが多数あり「金魚」もその一つ。内容ゆえかミステリに使いやすいと見えて、見立て殺人にしたのは幾つか見るなあ。実在した白秋の友人と柳川の風物、そして戦前という時代が重なって流石の読み心地ではある。『人喰いの時代』に見られるような戦前の重さは無くなってるが。で見立て殺人というと何故それになぞらえたのかが問題だが、本書は見立てざるを得ない理由がしっかりしていて流石。手堅くまとまった一冊でした。
2021/11/03
無理矢理読書会@半田建設
柳川を舞台にしたミステリー小説で頭の中に景色が浮かび非常に理解し易かったと感じました。北原白秋の詩の内容に合わせ殺人が行われていくという内容でした。金田一耕助シリーズを読んだ人であれば誰もが、作者への影響を感じるのではないかと思えました。このような本は売れるのだろうか?
2021/10/26
Jimmy
かなりの旧作の改題・再販との事で、相変わらず文章が上手いのは当たり前で、スイスイと読めますが、どうもコクが無いと言おうか。この後の山田正紀はどんどん長大化し、どんどん訳が分からなくなっていきますが、この頃はまだコンパクトである意味ひなびた感じのオーソドックスな本格で、妙にしみじみとしてしまいました。
2021/08/06
mao
名探偵呪師霊太郎の名前に惹かれて購入!北原白秋の童謡「金魚」そのままに連続殺人が…。ほんと、ミステリーにぴったりですよね「金魚」!
2021/07/27
風鈴
所々に挿入される金魚がぞくっとします。横溝正史よりは、江戸川乱歩の妖しさの方がしっくり来ました。どちらも面白いですけどね。時代の切り取り方の違いかな。
2021/08/04
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