KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

談合文化論

談合文化論

談合文化論

作家
宮崎学
出版社
祥伝社
発売日
2009-09-08
ISBN
9784396613433
amazonで購入する

談合文化論 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

owlsoul

小泉構造改革によって公共事業入札における談合は糾弾され、自由競争は加速した。しかし、社会的に公正で平等な自由競争の導入は、弱者を切り捨て、職人の技術をマニュアル化し、すべてを合理性の名のもとに収斂していく。日本型協力社会をアングロサクソン型競争社会で上書きしようとしても、そこにすぐさま欧米のような自由で自律した個人が誕生するわけもなく、習俗に根付いたムラ社会の自治や風土は生き続ける。自由競争によって協調性を失ったムラ社会。現代日本の生きづらさの根幹には、風土と制度のミスマッチという問題があるのかもしれない

2024/11/23

まじょるか

談合は江戸時代からある地域自治の仕組み。それを壊すなという主張。「オヤ・コ」に基づく日本の組織。彼の推奨する「自治としての談合」。日本では国家と国民も「オヤ・コ」関係だと思う。

2014/02/21

よこづな

「ムラ」の話が面白い。“百姓には法を出す権能はない。法はいつも支配している側が発令する。しかし同時に注意を払わなければいけないことは、法は支配者の恣意によって出されるものではないということである。”(田中圭一)”今日ムラの解体などといって憂えられているものはしょせんは近代になって創出された部落や十五年戦争期に作り出された隣組の解体なのであり“(岩本由輝)

2012/04/21

都人

談合は住民自治から始まった。非常にユニークな文化論。

2010/02/03

ILP71

日本の伝統的な意思決定の仕組みに一定の合理性があることは、感覚として理解できるところではあるが、それをロジカルに語ることは簡単でない。著者の知識は豊富だし、主張するところも肯けなくはないが、ロジカルに語ることには失敗しているように感じた。

2017/04/04

感想・レビューをもっと見る