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謹訳 源氏物語 私抄――味わいつくす十三の視点

謹訳 源氏物語 私抄――味わいつくす十三の視点

謹訳 源氏物語 私抄――味わいつくす十三の視点

作家
林望
出版社
祥伝社
発売日
2014-04-28
ISBN
9784396614904
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謹訳 源氏物語 私抄――味わいつくす十三の視点 / 感想・レビュー

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獺祭魚の食客@鯨鯢

 イギリス通というより本来の国文学者として大学教授の職を辞して上梓した硬質な味わいを源氏物語。  最近、講読する会で、さわりを目隠し読みして作者を当てる読み比べる機会がありました。著者のものは上品かつ簡潔で読みやすいとの印象を持ちました。  谷崎潤一郎氏とともに男性であるがゆえに表現できるのでしょうか。林氏は紫式部を「両性具有」の作家と評しています。(興福寺の阿修羅像のようでしょうか)  話がズレますが岩井俊二、松本隆の両氏の描く作品も女心を繊細に描いていて好きです。

2020/03/20

アルピニア

作者の林望氏(国文学者)は、源氏物語の現代語訳を書きたいがために東京藝術大学助教授の職を辞して作家になったという。この本は、林氏が訳を執筆している間に注記しておいた「様々な視点からの自分なりの読み」「切り口のアイディア」をまとめたもの。これまで私が読んだいくつかの解説とは一味違う男性視点の読みを味わった。氏は「男にしかわからないような男心の動きが書き込まれている。作者は両性具有的天才」と惜しみない賛辞を送っている。「源氏は食えぬ男」「垣間見の視線」の章が特に興味深かった。→

2018/12/05

LUNE MER

源氏を読む前にポイントを予習する、という本ではなく、源氏を読み終えた後で「あのシーンはこういうシーンだったんだよ」って種明かしされるような、そんな本。いいねぇ、また読みたくなるねぇ源氏(今年に入ってすでに2回目の源氏の最中だけど)。特に視野が開けたのは「救済される紫上」の章。紫上が怨霊になるどころかいかに救済される構造になっているのかが説得力をもって論じられており白眉。「濡れ場の研究」の章は…「光る源氏の物語」での熱弁の勝ち(切り口とか結論は同じなんだけどね(笑))。

2020/03/02

mipoco

【図書本】13の視点で源氏物語がわかりやすく、時にはネタバレですか?と思う感じに書いてあるので非常におもしろく読めた。

2017/03/24

ヒロミ

駄目だこりゃ感がすごかった。個人的な意見で申し訳ないのですが、私はリンボウ源氏無理かも…。謹訳は未読ですが、本書にひかれていた訳文を目にして萎え萎えになりました。つくづく円地さん谷崎さん、與謝野さんや橋本さん田辺さんの仕事ぶりってすごいな!すごすぎる!と再確認する一冊になってしまい残念です。良くも悪くも普通の中年男性が書いた文章。時間のないビジネスマン向け。リンボウ先生、イギリスエッセイは好きなんですけど作家としてはちょっと認めかねます。薩摩スチューデントも微妙だったし。辛口ですみません。

2014/06/22

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