FINE DAYS
FINE DAYS / 感想・レビュー
hisato
また感想が消えた…。というわけで書き直してます。ミステリー風味のどこか優しい短編集でした。本のタイトルと同じ『FINE DAYS』が一番好きですが、他3編も一味違う恋愛小説になっていて、面白かったです。どことなく本多さんっぽいなぁという文章も好きです。ダメだ。最初に何書いたか全然憶えてない...
2016/11/25
星落秋風五丈原
「Fine 」は、「晴れている」の訳語だが、他の同義語「nice、fair、clear」と比べると、やや消極的な意味合いが強い。同じ「晴れ」でも、「雨の降ってない日」「雲の少ない日」の事を言う。過去の恋愛を天気に例えると、太陽と雲が同居する、そんな日になるのかもしれない。 本書は、現在進行形の恋愛を描いた作品『FINE DAYS』『眠りのための暖かな場所』、過去と現在の恋愛が絡み合う作品『イエスタデイズ』『シェード』に分かれる。いずれの登場人物も年若く、とても不器用な形でしか、気持ちを表現できない。
2003/01/19
nonたん
抜けるような空、彼女の悪寒は止まっただろうか。かすみ草のあなたは今も後悔なんてしないんだろうか。梅雨空の二人は心の呪縛を解き放てただろうか。そして、ランプシェードの中の蝋燭は今も灯っているだろうか。心の奥底にじわんと来る4篇です。こういうの意外に好きなんだよなぁ。。。
2010/06/30
純子
「FINE DAYS」という題名だけどあまり「FINE」な気持ちにはなれないというか。ちょっとホラーで怖い要素のある短編もあったので。これまで読んでる本多さんの話とは趣がずいぶん違ってました。でも、会話してるセリフのおもしろさとか、心の動きの描写とか、細かいところでうならされる部分がありました。「どこかの参考書と論文をその内容も理解しないままにつなぎ合わせ」た結果「川から流れてきた桃を割ってみると、浦島太郎がお爺さんになって、お婆さんに変装した狼さんが、三匹の小豚と一緒にバターになるまで木の下を→」
2016/05/01
海月
短編集。恋愛小説の体裁をとりながらも、収録された四つの物語それぞれにファンタジーやホラーの要素が含まれていて不思議な感覚にさせられます。透明感のある瑞々しい文体が心地良く、静かな余韻に浸れる作品でした。
2013/12/19
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