I love you
I love you / 感想・レビュー
しろいるか
伊坂さん目当てで手に取ったアンソロジー。作者は全員男性作家。複数の読友さんご推薦の『百瀬、こっちを向いて』も収録されている。伊坂さんの『透明ポーラーベア』がやっぱり一番!最後の3行が特に沁み入った。主人公の姉の存在が不在ながらもとても大きい。また、『百瀬、こっちを向いて』の瑞々しさが印象的。構成が秀逸。この作者の他の作品もぜひ読みたい。中村さんの『突き抜けろ』も好きだ。男3人の鍋が楽しい。イマイチだったのが石田さんと市川さん。設定や結末がベタ過ぎだったり台詞まわしが古臭かったりで個人的にダメでした。
2010/09/07
Comit
市立図書~著名作家さん達による6つのラブストーリー。恋は意外と近くにある。気付くか気付かないかは…自分次第。あなたに会えたのは、偶然か、奇跡か、運命か。多分もっと単純明快なことなんだろうな(っ ´-` c)~♡「魔法のボタン」石田衣良さん、傷心から始まる“恋”~♡「Sidewalk Talk」本田孝良さん、終わりから始まる“恋”~♡「透明ポーラーベア」伊坂幸太郎さんはワールドでてるなぁ(笑)~♡「百瀬、こっちを向いて」中田永一さんは初読み、嘘から始まる恋、うん、好きなタイプ(*´艸`)
2021/03/31
スケキヨ
全編男性作家発恋愛小説集。石田さんがベタですが好きです。市川さんの「卒業写真」油断してたんで主人公と一緒にあわあわしました。中田さんのスローペースと中村さんの大学生お馬鹿さんぷりが良かった。伊坂さんは始まりに相応しく本多さんは締めに相応しい作品でした。
2010/10/11
どら
積読消化。アンソロジーが流行った時の、初期に出た(平成十七年刊行)作品集の印象。幾つかの作品は別の形で既読だったが、改めて通読するとメンバーが凄いというか、今これらの人で作っても凄いと思えることが凄いと思う。伊坂幸太郎:成田山の法則はいい考え方だなぁ。石田衣良:取って付けたようなセクシャリティとラストのセンテンス。いつもの石田衣良。市川拓司:小説でやるのが効果的な設定。中田永一:作者の代表策の一つ。中村航:青春だなぁ。本田孝好:傑作。これは凄い。他作をぶっちぎっている。編集者はこれ貰って狂喜したと思う
2024/02/12
みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます
6人の男性作家による恋愛短編集。どの作品も甘い恋愛モノといった感じではなかったけれど、誰かを大切に思う気持ちというものがじんわりとわき上がってくるような逸品ぞろい。その後に希望があるような雰囲気で終わっている話が多かったのも好みで、大満足の一冊だった。個人的には、離婚を前にした夫婦が最後の食事で大切な記憶をよみがえらせていく瞬間を描いた本多作品がお気に入り。なかなか言い出せなかった思いを香水に託した妻の心情と、それに夫が気づく最後のシーンには思わずホロリとさせられ、いい雰囲気で一冊を締めくくってくれた。
2012/02/17
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