君は素知らぬ顔で
君は素知らぬ顔で / 感想・レビュー
taiko
登場人物が少しずつ繋がった連作短編。 各章に共通して登場するのが人気タレント「ゆうちゃん」。 女子高生と男子大学生の友情絡みの話2つは、切なくもいい話でした。 束縛男がだんだん過激になっていく話は怖い。 黙って引っ越してしまったところで終わりましたが、その後でどうなるのか、大丈夫?と心配になります。 最終章はある意味の総集編。 全ての主人公に影響を与えていた「ゆうちゃん」本人が言うように、『どこかで誰かに影響を与え、与えられながら生きている』という話。 さらりと読め、面白かったです。
2018/01/18
b☆h
久しぶりの飛鳥井さん。〝ゆうちゃん〟の愛称で親しまれる女優とともに生きる世代の人々を描いた連作短編。身近な範囲だけでなく、些細な繋がりで広げていくのが上手い作者さんだと改めて感じる。「たとえ意図していなくても、人はみな、どこかで誰かに影響を与え、与えられながら、生きている。」このことを作品を通して実感させてくれる物語だった。それぞれの人生に区切りをつけるラストはどれも爽やかな読後感。『水色の空』だけは読んだことがある気がしたけど、何で読んだのかが思い出せない…
2022/10/22
毛利武良
☆☆☆☆ 世界は狭い。六次の隔たりというのを思い出した。世界中のFacebookユーザーのうち任意の2人を隔てる人の数は平均4.74人だって。読み始めは悪くないねって感触だったのが、読み進むにつれて面白くなってくる。色んな人生がある。色んな選択がある。良い文学の条件を満たしているね。人生を誠実に歩もうと思わせてくれる物語。
2017/10/03
よしぱん
★4 女優ゆうちゃんが必ず出てきて、各編ごとに数年経つ設定の連作短編6人分。流行りが好きになれない女子高生→理不尽に耐えられず引きこもる大学生→自立していく妻に惑いつつうっかり浮気した夫→いい歳になった美人と幼なじみイケメン→気分屋で嫉妬深い彼氏に疲れたOL→妻の方が断然稼ぎのよい会社員。登場人物がゆるくつながりつつ、ゆうちゃんという軸で統一されつつ、ハッピーエンドだけでなく、時が進んでいく作りがユニークでよかった。
2021/03/08
カピバラ
ポケベルとか出てきて、時代を感じたが、ストーリーは読みやすくて面白かった。
2016/03/08
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