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高砂 なくて七癖あって四十八癖

高砂 なくて七癖あって四十八癖

高砂 なくて七癖あって四十八癖

作家
宇江佐真理
出版社
祥伝社
発売日
2013-08-31
ISBN
9784396634193
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高砂 なくて七癖あって四十八癖 / 感想・レビュー

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Shinji Hyodo

日本橋堀留町にある会所に住む又兵衛とおいせ夫婦。会所とは今で言うなら町毎の「集会所」みたいなものだろうか?其処では町役人と呼ばれる立場で町内の様々な厄介事や、火事の時の火消し連中の待機所であったり、それあ忙しなく気の休まらない場所でもあった。材木商を隠居して恋女房と二人のんびり余生を送りたかった又兵衛だが、そうは問屋がおろしちゃくれない。会所に持ち込まれる様々な事件や厄介事をおいせや親友の孫右衛門と共に、時にからりと、時にしっとりと解決して行く様はまさに大岡裁き。今度うちの近所の集会所に寄ってみよう!てな

2017/11/01

じいじ

宇江佐さんの江戸下町の人情話は面白い。主人公は、56歳・女房運に恵まれなかったのか?バツ3の又兵衛と、バツ1・おいせのベテラン夫婦。とにかく、この夫婦のキャラが飛びぬけています。6尺の大男で貫録はあれど小心者であることは、妻はとうにお見通し。さらに医者ぎらいの始末に負えない頑固者ときています。「風邪ぐらいで医者は呼ぶな!」と言い張ります。妻の献身的な看病でもよくならないのだ…。こんなクソ爺いに一途に尽くす、おいせがいじらしく愛おしくなります。6篇の連作短篇は、笑って、涙して、また読み返したくなります。

2021/10/20

ぶんこ

バツ3の又兵衛さんが怒りっぽいのが苦手で、読んでいて楽しくありませんでした。 むしろ幼馴染で親友の孫右衞門さんの方が良かったです。 穏やかで率直で好感が持てました。 又兵衛さんは、その怒りっぽさから、我慢ならないと思うと、首を突っ込まずにはいられないのではと私には思えました。 その点からいえば短気もいいのかな? う〜ん、やっぱり孫右衞門さんが横にいたからこそ、円満に納まったのではないでしょうか。 私には、ほっこりできる物語ではなかったです。

2016/01/21

冴子

二人合わせて6回の結婚歴を誇る(?)日本橋の会所の管理人夫婦。彼らのもとに持ち込まれる夫婦の揉め事。別れてしまえば簡単だけど、夫婦はそんな簡単には行かないんですよね。雨降って地固まる、とはいったものです。久しぶりに読んだ宇江佐作品だったが、相変わらず優しい気持ちになれる素敵な短編集でした。

2015/04/02

Willie the Wildcat

相性。夫婦、友人、仕事仲間・・・。巡りあわせも人生。正に「人生の伴侶」。印象的なのは、やはり『高砂』。人別が全てではないが、もれなく心情表現の1つ。”回り道”した分、両者の感慨もひとしおであり、他者の心へも響く・・・。次に『女丈夫』。(他の短編と異なり)奥方様の活躍が痛快!又兵衛・孫右衛門の心境や如何に?!(笑)男女それぞれに最適の出番。無論、そこにも意味・意義!読後、他者を気に掛ける登場人物は、現代の人間関係の裏返しかもしれない・・・。

2014/03/17

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