ホケツ!
ホケツ! / 感想・レビュー
しいたけ
母子家庭で母を亡くし、伯母と暮らす高三サッカー部補欠少年の宮島大地。ヒーローでもなんでもない、いたって普通の男の子なのにグイグイ惹かれる。ドラマチックでもなく、悪い奴がかき回すわけでもなく、なのに冷房で冷えた爪先をじんわりと温めてくれるのだ。サッカー部顧問の大地評は「人のために努力できる」。この感覚がものすごく良い。もう一つ胸に刺さった言葉。「そう。人は、動かなきゃいけない」「さて、食ったからには動くか」。ええ、ええ。動きますかね、食ったので。
2019/07/30
ユザキ部長
レギュラーだって補欠だって同じチームメイト。人は誰だって動かなきゃいけない。もしかしてベンチってコンビニ弁当や冬の缶コーヒーみたく温める必要があるかも。それは奪うものでも与えられるものでもない。見つかるもの、見つけるもの。誰にだって可能性がある。人と出会い変化して動く。
2019/09/23
ゆみねこ
高三のサッカー部員・宮島大地は万年補欠。伯母さんと二人で暮らす団地での生活。進路を考え、部内のことも気遣う。間近に迫る最後の試合、あぁ、たまりません!良いなぁ大地くん。
2019/06/10
真理そら
高校三年生の宮島大地は一度もレギュラーになったことがないがサッカー大好きサッカー部員。両親は大地が幼いころに離婚した上に母も亡くなって伯母と暮らしている。特に成績が良いわけでもなくイケメンでもなく他人の恋のキューピッドばかりしている。自分を不幸だと思えばいくらでも思えるのに淡々と楽しそうに生活している描写がいい。サッカー好きの読者としては最後の場面が気持ち良くて好きだ。『みつばの~』シリーズも読んでみようかな。
2023/02/27
さんつきくん
部活のサッカーと主人公・大地の家庭環境の2つを軸に展開される。爽やかな青春小説と、まどろっこしい家庭環境が描かれている。5歳の時に両親が離婚、大地は母に引き取られるが12歳の時に母が他界。その後は伯母の絹子と二人暮らし、大地は高3に。ずっと補欠でも腐らずに、サッカーを愛し続ける主人公に感動しつつ読む。レギュラーになれない苦しみこそあれど部員達やマネージャーらの潤滑油であり続ける主人公がカッコいい。登場人物それぞれのキャラも良い味している。マネージャー真乃との仲も気になる。小野寺さんのサッカー小説は面白い‼
2016/10/11
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