亡者たちの切り札
亡者たちの切り札 / 感想・レビュー
ナミのママ
時代は1992年。バブルがはじけた後の東京。ひょんなことから事件に巻き込まれ、犯人探し、というハードボイルド小説。決して嫌いジャンルではないのですが、とにかく長い、そして読み進めるごとに人物が複雑になっていきます。人物表なり相関図が欲しかったかな。結末を読むときには話が複雑になり過ぎて、私は疲れました。出てくる車も、お店も、街の様子も時代を表していて、前作の『血の弔旗』でそこが好きだった人には、懐かしく思えるはずです。作者のこの路線は好きなので、続けて欲しいけど、もう少し、すっきりしていたら嬉しいです。
2016/06/08
Yuna Ioki☆
1630-61-2 初読み作家333人目。最初は合わないかなと思いながら読み進む。途中から面白くなってくる。素人の殺人犯探しが氏家のルーツを暴くことに繋がるとは思いも寄らなかった。
2017/06/02
そうたそ
★★★☆☆ 近著でいうと、「血の弔旗」「喝采」はハードボイルドの世界観に絶妙に昭和風俗がマッチしており傑作といえる内容であった。それに比べると、本書は至ってオーソドックスなハードボイルドという感じ。時代背景こそバブル崩壊後であるが、先述の作品ほどのインパクトもなし。一つの誘拐事件に端を発する騒動が、とてつもなく大きなものとなっていき、多数の人物を巻き込んでいくことになり、人物関係も複雑さを増していくのだが、面白さ故に一気読みできる。難を言うと、事件そのものにさほど興味をひかれなかったかなあ。
2016/06/20
こうちゃ
☆3 バブル崩壊で巨額の借金を背負い自動車修理工場で働くアラフォーの氏家豊が主人公のハ-ドボイルド。偶然、友人の娘の拉致現場に居合わせ、救いだした氏家。その後も拉致、殺人、不正融資、政界の闇…、と色んな事に巻き込まれ、首を突っ込むことに。誰が敵で、誰が味方かはっきりしないというハードボイルドでは鉄板の展開。ページ数のわりにはサクサク読めたかな~。
2016/10/26
なっく
大作で読むのに相当の時間がかかった。疲れたというのが感想。登場人物が多いし、展開も遅い。素人にこんな刑事まがいのことができるのかとも思われ、不完全燃焼で終わりました。重い本を持ち歩いたのに、残念。
2016/10/15
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