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家族のシナリオ

家族のシナリオ

家族のシナリオ

作家
小野寺史宜
出版社
祥伝社
発売日
2016-06-14
ISBN
9784396634995
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家族のシナリオ / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

小野寺さんらしさ全開のちょっと不思議な家族の物語です。高校生の主人公でヒッチコック好きな「相哉」、思春期真っ最中の妹「れな」、元女優の母、別れた旦那さんと、その旦那の弟で今の旦那さんの五人が絶妙に絡んでいきます。主人公はふとしたキッカケから演劇部に入り、自分の中で何かが変わっていくのを感じていきます。ヒッチコックと意外にもハードロックバンド、AC/DCのネタが絡んでくるのも、いい感じで小休止になります。小野寺さんの描くキャラは1人1人が本当に魅力的で、シリアスな雰囲気を無理に明るくしないトコがステキです。

2019/05/29

ウッディ

母が夫の弟と再婚し、叔父が父となった高一の想哉は、演劇部に途中入部する。そんな時、母が女優だった時に世話になった元マネジャーが不治の病に倒れ、最期を看取りたいと言い出す。それに反発する妹のれな、元父と現父そして母の間で困惑する想哉は、ハッピーエンドの家族のシナリオを書けるのか?「ひと」でも思ったが、小野寺さんの小説は、独特のリズムがあり、心地よく読み進められます。絡み合った家族の中で、演劇部の中で悩みながら、成長する姿が描かれ、ヒチコックの映画、AC/DCなど小道具もキラリと光る人間ドラマでした。

2019/09/27

ゆみねこ

地味な高校1年生・安井想哉の家庭は少し複雑。元女優の母、近所に住む離婚した実の父、母と再婚したその父の弟、反抗期真っ只中の妹。そんなある日母から「ある男性を看とる」と言う宣言。平穏そうに見えていた安井家はガタガタと崩れ始めて…。想哉の目線で語られる1年、タイトルが絶妙です。舞台はみつば、安定の小野寺作品。

2020/12/01

モルク

主人公は高校生の想哉。母が再婚したのは別れた父の弟だった。その上母は昔世話になった家族でもない人を看とるといい、家族はギクシャク。特に思春期の中学生の妹と母との仲が険悪となる。そんな中、想哉は演劇部に入部する…なんといっても、家族の住むのはみつばである。といっても郵便やさんは登場しないが、情景が何となく目に浮かぶ。そして、ヒッチコックの映画、AC/DCのバックインブラックなど、懐かしかった。小野寺作品だけあって、深刻な家族の問題もなんかほのぼのとしているような…

taiko

高校一年生の想哉は同級生に誘われて経験のない演劇部に入部する。 そんな矢先、元女優の母が、親族でもない病気の男性の最期を看取ると言い出した。… 著者の作品の主人公は、いつもさらりとした草食系男子。 主人公の心の動きが短いセンテンスで綴られる作風が好みです。 そして、著者にかかると、元父の弟と再婚した母という設定までもがさらりと書かれ、当たり前の事ようで、その設定にもすんなり入れました。 ひとつの出来事を越えた家族の成長物語、いい出会いでした。

2018/02/15

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