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落陽

落陽

落陽

作家
朝井まかて
出版社
祥伝社
発売日
2016-07-12
ISBN
9784396635022
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落陽 / 感想・レビュー

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starbro

朝井まかて、2作目です。昨年、明治神宮の写真集を読み興味を持っていたので、読みました。明治神宮の創建の立役者か明治神宮のコンセプトを考案した人が主人公なのかと思ったら違いました。少し肩透かしをくらったようで、あまり物語に入り込めませんでした。明治~大正時代を生きた市井の人々も大変だったと思いますが、明治天皇もかなり苦労をされたんでしょうネ。いずれにしても明治神宮の存在が都心にあること自体が素晴らしい。

2016/10/02

ナイスネイチャ

図書館本。恥ずかしながら明治神宮と明治天皇が繋がっていなかった。名前から考えれば当たり前ですが、考えたこともなかったのが事実。新聞記者の視点で描く神宮造営までの苦悩。壮大なプロジェクトで150年かけての造営はまだまだ先ですが、今度訪れて壮大な神宮の杜を眺めてみたいです。

2016/11/02

あすなろ

近代君主像を体現しなくてはならなかった明治天皇。その察するに葛藤の時代を奇跡と捉え回顧する大正になれば、あれ程、1人の死を国民が固唾を飲み見守った死がかつてなかったことを讃えるため、造宮事業をも行うこととなる。これらのエッセンスから、メインテーマはなんだろう独自考える。僕は、明治天皇を国民たる登場人物達が思いを馳せ、明治という時代を大正から省みることかと思った。その象徴として、明治神宮の造宮事業が描かれる。しかし、朝井氏の作品はますますその独自なる描写感に磨きをかけてきたことにも嘆息した作品。

2016/09/27

なゆ

明治~大正といえば苦手な時代なので、時間もかかってものすごく手こずりながら読んだ。でも、苦労しながらも読んでよかった。いつか明治神宮に行って、まだ未完成ながらもしっかり根付いた木々に囲まれてこの本に出てきた神宮創建に関わった林学者達の思いを感じたいと思う。神宮造営へと人々を向かわせたその根源、明治天皇がなぜこれほど国民の尊崇を集めるのかといった事は、今の世にも繋がるソボクなギモンだと思うので、こちらの方にも話が広がったのはよかったと思う。いろいろと勉強にもなり、静かにしみじみともなれる良作。

2016/10/21

岡部敬史/おかべたかし

明治神宮の森の造営を題材にして、明治とは何か、明治天皇と昭憲皇太后はいかなる人だったかを丁寧に描いた作品。朝井まかてさん、初めて読みましたが、物事の描きかたがちゃんと踏み込みつつ題材に敬意を払う振る舞いがとても洗練されていて読み心地がよかった。また読みたいなと思いました。明治天皇が戦で亡くなった人を思って作られた御製《国のため たふれし人を惜むにも 思うはおやのこころなりけり》が心に残る。また明治神宮の森に行きたくなった。

2020/11/15

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