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銀杏手ならい

銀杏手ならい

銀杏手ならい

作家
西條奈加
出版社
祥伝社
発売日
2017-11-14
ISBN
9784396635336
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銀杏手ならい / 感想・レビュー

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ナイスネイチャ

図書館本。父親の突然の隠居によって手習い所を受け継いだ出戻り娘萌が周りの助けに支えられながら、子供たちに向き合い共に成長していく人情物語。この時代の(徳川綱吉時代?)子供は幼少から大変だったんだろうなとうかがえる場面も。教育とは?と言及する場面もあり、読みやすかったですが考えさせる作品でもありました。シリーズ化しそうな内容でしたので続編希望致します。

2018/01/12

のり

「銀杏堂」という名の手習所で、新米師匠として奮闘する萌。「萌」自身、波瀾万丈の過去があった。捨て子として、「承仙」と「美津」に育てられ、嫁いだが三年で離縁される…当時の離縁理由としては妥当なのだが切ない。そんな萌の元に、まさかの出来事が…手習所に通う子供達も色々な事情を抱えている。子供達に寄り添い、温かく指針を示す萌が天晴れ。美津の存在も大きい。血より情が濃い。

2018/04/15

いつでも母さん

西條奈加の描く女性はたおやかだ。ポキッと折れそうに見え実はしっかりと根を張り枝を伸ばすんだなぁ。手習いに通う子等を教える事で自分も成長する姿が好ましい。いつの世も、通う子の性格や環境もそれぞれだ。一年と少しの間の萌先生と子等のあれこれ。そこに自分と被る赤子を育てる事をも背負う。母・美津の立ち位置も好い。萌や美津の言動に感化され、読後はちょっとだけ背筋がシャンとした・・ような気がした。

2017/12/04

ひさか

小説NON2016年2、5、8、11月号、2017年2、5、8月号掲載の8つの連作短編を2017年11月祥伝社から刊行。学習障害的な手習い子への対応の話が、良かった。全般にわたっての、あっさりめの扱いが残念。もう少し掘下げて欲しかった。

2018/04/04

タイ子

銀杏の大木がいつも子供たちを見守り、迎えてくれる手習い所、銀杏堂。不安ながらも父親の跡を継ぎ女師匠となった萌が子供たちの成長とともに自らも成長していく物語。「男女七歳にして席を同じゅうせず」儒教の倫理観も此処ではなんのその。いろんな事情を抱えた子供たちに生きる術を模索しながら導いていく萌と、彼女自身が母としての覚悟をしていくストーリーの流れが優しく、時にジーンとさせてくれる、西條さんらしい作品でした。そして母、美津の存在なくして語れない銀杏堂でもありましたね。

2018/08/09

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