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ボタニカ

ボタニカ

ボタニカ

作家
朝井まかて
出版社
祥伝社
発売日
2022-01-12
ISBN
9784396636173
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ボタニカ / 感想・レビュー

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trazom

日本の植物学の父・牧野富太郎博士を朝井まかてさんが描く。学歴がない富太郎が、アカデミズムの秩序と闘いながら研究を続けてゆく精神性の強さと、余りにも周囲への配慮に欠けた傍若無人な振る舞いとのギャップに戸惑いながら生涯を追う。莫大な借金と子沢山に奔走する妻の献身は言うまでもないが、富太郎への批判を承知で、それでも、業績を評価して支援しようとする人たちが奇跡的に登場するドラマに、そういう健全性が残っていた時代を実感する。田中芳男、森鴎外、南方熊楠、長谷川如是閑、池長孟など、意外な人物が登場するのも面白い。

2022/03/12

ひさか

小説NON2018年11月〜2020年11月掲載のものに加筆修正を加えて2022年1月祥伝社刊。朝井さんの植物ものなので期待した。牧野富太郎のシッチャカメッチャカぶりや、助力してくれる人々の話は楽しいが、展開が冗長で疲れました。

2022/05/15

いつでも母さん

ふぅ・・面白い男がいたのだなぁ。それが読後の率直な感想。どれだけの事を成し遂げても人は独りでは生きられないと私は思っている。だから、この男・牧野富太郎。日本植物学の父。『愛すべき天才の情熱と波乱の生涯』と帯にあるが、家族は堪らないよね。実家の身代を潰し、妻子を養えず・・それでも見放されないのは、そこに真っ直ぐな心と追従を許さぬ研究の熱があったからなのだろう。その業績はその後を歩む者たちの道標となった。結果オーライなのか?いや、私はやっぱりついて行かれない。老いてまだ究めたい種・・いい加減にしなはれや。

2022/02/03

ALATA

「わしは知りとうてたまらんがじゃ、グルグルはなにゆえ、ああも渦巻いちゅうかが」。裕福な家に生まれながらも研究に没頭し身代を潰す破天荒な植物学者、牧野富太郎。時代がそうさせたのか愛すべき天才とは言え、好きになれないなぁ。二人の妻、猶とスエの辛苦の支えがあってこそということか・・・朝ドラはだいぶ、好意的に脚色されてますね。植物にかける情熱が廻りを顧みずに家族が翻弄されるところは辛い★3※「桃を七人で食いたいが五つしかないとする。あと、いくつ要る?」岩吉の答えが秀逸。ぜひ読んでくださいませ。

2024/03/28

修一朗

朝ドラではスエさん役を浜辺美波さんがやるのだとか。さすがにこの本の通りの脚本になるとは思えないけどもそれでもめちゃくちゃな亭主に苦労させられどおしの妻っていうことになるだろうね。あんな可憐な人がそんなことになるなんて,今から心配だ。それにしても牧野富太郎の破天荒ぶりにはびっくり。周囲の人はたまったもんじゃない。これで94歳まで楽しく健康に生きたっていうだんから。人の出会いと天分に恵まれた人だ。朝井まかてさん,なんとも凄い人を描いてくれました。もちろん面白かったです。でもお腹いっぱい。

2022/05/13

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