深川駕籠 クリ粥
深川駕籠 クリ粥 / 感想・レビュー
ひさか
小説NON2017年1月号〜2018年5月号クリ粥、2018年9月号〜2021年10月号長屋の花見改題なおしの桜に加筆修正し、2022年8月祥伝社刊。シリーズ4作目。いったいクリ粥がどうしたんだろうと読み進めると、ちょっとした出来事に発展してしまい、新太郎、尚平は言うにおよばず、長屋の面々、いやいやそのうち深川の人々も次々と巻き込んでの一力節満載な騒動と顛末に。ひとみ、おゆき、そめ乃、という女性たちが痛快で楽しめました。
2022/09/18
takaya
著者の物語らしく、本当に真っ直ぐな人物が登場するこのシリーズ。正義と悪役もはっきりしていて、水戸黄門的世界ですが、時に現実の世界を忘れて、理想的世界に浸るのもいいです。👍🌈
2023/06/29
デジ姫
やはり彼の小説は読み応えある。止め時がわからなくなってつい夜ふかし。
2022/09/20
ま
季節はずれの栗粥を食べたいと言う同じ木兵衛店の鉄蔵の願いを、疾風駕籠の尚平と新太郎が心意気で答え、桜を咲かせる義理人情、心意気が連鎖するお話。
2023/01/22
田中峰和
20年前に始まった深川駕籠シリーズの4作目。シリーズ初読みだが、駕籠かきコンビの過去が所々で語られるので理解はできる。興味を持たせて、前の作品を読ませる工夫がうまいと思う。両替商を勘当になった新太郎は女にもてて、過去も現在も思いを寄せる女たちが存在する。相方の尚平は元相撲取りで方言の抜けない純朴な男。病に伏した鉄蔵の願いをかなえるため、奔走するのが表題の「クリ粥」だが、「なおしの桜」も鉄蔵にまつわる話。店子思いの木兵衛と新太郎、尚平の3人の関係は絶妙で、悪人の肝煎を懲らしめる。江戸の人情が泣かせる。
2022/11/26
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