鼻下長紳士回顧録 下 (FEELコミックス)
鼻下長紳士回顧録 下 (FEELコミックス) / 感想・レビュー
ちぐりん
漫画は登録しないでおこうと思っていましたが、安野モヨコは別かなーと思って登録。久しぶりのモヨコワールドに浸りました。いつものような映画みたいなコマ割り+文学的要素(雰囲気としては太宰治っぽい?)も加わって面白かったです。上下合わせて小一時間で読んでしまったので、もう一度ゆっくり再読します。 帯より「舞台は20世紀初頭のパリ。変態が集う娼館で、生きるために交わい、殴り、書く。」
2019/02/17
るぴん
レンタル。上下巻通読。19世紀パリの娼館を舞台にした、変態達の狂乱。モヨコさんの描く娼婦達は美しく、衣裳や小道具やコマ割りの細部に至るまでとても綺麗。「本当の変態とは、名付けることのできない欲望を抱えた人間のことを言うのだ」。一見ものすごく深いことを言っているようで、その実そうでもないような…(笑)。娼館の上客達はもちろん、コレットら娼婦達、生きている全ての人の数だけ欲望があり、常に何かのプレイをしているのだ。とても面白かった。
2021/08/26
Bo-he-mian
安野モヨコの19世紀パリ娼館グラフィティ、完結。連載開始から5年・・・大幅加筆もあってか、下巻はかなり面白かった! 主人公のコレットが、娼館で起こる様々な出来事を通し、再び小説を書くために筆を執るまでの過程が中々良い。「物語を書く事で」また「物語に描かれる事で」救われる・・・という部分はちょっと判る。ただ、ラストが絵に描いたようなハッピーエンドというのは出来過ぎかなぁ・・・そこだけ平凡な少女マンガみたいに思えてしまった。しかし絵はホント素晴らしい。シンプルでありながら豊穣な表現力の描線に、ただ唸るばかり!
2019/02/09
あーびん
表紙のツーブロックレオンさんがイケメン。安野さんの描く男性はツボです。下巻は娼婦コレットが自分の本当の欲望に気づき、自分の作品としてすべてを昇華させるという文学的な香りが漂うテーマで読み応えあり。男にひどい目にあわされて不幸な自分に安心する女ってたしかに存在しますね。
2019/02/02
澤水月
パリの娼館巡る艶笑ものテイストから「書く女性」巡る人間模様に主軸移りゆく。当時の著者の状況を思い重ね読んだ。煌びやかな女性たちの体型やキャラも様々に描き分けられさすが。日本人作家、もう少し読みたかった気もする。鹿島茂の娼館ものインスパイア、2015年の作品、未知だった。懐かしい感覚で良かった
2024/06/09
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