人間への途上にある福音
人間への途上にある福音 / 感想・レビュー
amanon
比較的平易な文体で、決して晦渋な内容ではないはずなのに、予想以上に読み進めるのに時間がかかってしまった。どれだけその内容が深遠なのだろう。キリスト者にとって信仰とは?それは信者各自が一生をかけて追求していかねばならない、そして恐らく究極の答えが出ないテーマだが、その問題に取り組む際の一つの道標となってくれる一冊というべきか。また、佐藤優が示唆しているように、著者の先駆者ともいうべきヤンフスの存在が深く影を落としているのが興味深い。ただ、カトリック信者としては、辛辣なカトリック批判が、正直耳に痛かったか。
2021/12/21
Viola
佐藤優氏が傾倒したというフロマートカ。付箋では足りず、ノートを取りながら読んだ。図書館本なので延長して4週間たっぷりかけたが充実した時間だった。ものすごく読みやすく、翻訳もわかりやすい。1889年生まれという著者だが、今のこの時代が見えているかのような洞察は、まさにフロマートカの、神の言葉は教会や自身の内部ではなく、現実社会やそこに生きる人間にこそ臨在するという読み解きに他ならない。できれば手元に置きたい一冊だ。
2017/04/27
toiwata
もしもヒトが聖書を読むことが可能なら、もしかれが信仰を持つことができるなら。「私たちは祖国にとどまることによって、すなわち民衆と苦難を共有することにおいてのみ、イエス・キリストの信実を証しすることができるのである」p.365 (監訳者解題に引用された自伝の一節)
2015/09/10
のび太
神学を学ぶ人には一読をお薦めます。一番印象に残った項目は召命の内容でした。平野先生の訳も分かりやすくお薦めします。
2014/08/27
感想・レビューをもっと見る