鏡の国のアリス (挿絵=テニエル)
鏡の国のアリス (挿絵=テニエル) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
『鏡の国のアリス』は、『不思議の国のアリス』の続篇であり、ハンプティ・ダンプティの再登場など、明らかに前作を踏襲する点もあるが、また一方では対象的といっていい点も多々ある(訳者の安井泉も解説で指摘している)。一番大きな違いは、前者の「動」に対する後者の「静」である。これは、アリスの動き(行動も情動も)や、物語の起伏のみならず、 そもそもの発想そのもののダイナミズムにおいてである。つまり、前者では、次に何が飛び出すか予想もつかないのだが、後者ではむしろ整然とした秩序の中で物語が展開する。いわばクールなのだ。
2014/10/10
aoringo
とりとめの無い夢の中の出来事。7歳半になったアリスは相手の気持ちを考え、優しさや気遣いをみせるようになり子供の成長を感じさせた。チェスの駒の動きにあわせて物語は進んでいき、全く無駄のない計算された話だと巻末の解説を読んで知り驚いた。挿絵は見慣れたテニエルのもので、やっぱりこれが一番好き。キャロルの子供への愛情が溢れていて心が和んだ。
2018/04/05
るんるん
不思議な国のアリスは行き当たりばったりなおもしろさがありましたが、今回はチェスのマス目をすすむゲーム上にいることを頭の片隅においてアリスの行方を追いかけます。ときおり登場する詩にも仕掛けが隠されていて、だからか…と最後までよくわからなかったり。すごいな。けっこう頭使いました。
2014/04/11
お涼
『不思議の国のアリス』よりも訳わからない感じだけど、言葉遊びは健在。チェスを知っていればもっと楽しめたのかな。【図書館本】
2019/10/28
鏡也
この挿絵はよく本の栞として入ってたなぁ。ハンプティダンプティの詩は栞のお陰で覚えてしまうという。ガーディアン【8/1000】
2016/08/04
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