一神教vs多神教
一神教vs多神教 / 感想・レビュー
ムカルナス
キリスト教という唯一絶対の神を信仰する西欧が中心となっている現代世界では西欧の正義やグローバルスタンダードを世界中に強要し従わないものを異端として攻撃する一神教的論理で構成されている。そして一神教的思考の人間は自らが考える「正しい」理想の世界が出来れば平和になると信じているが、その過程の戦いで多くの人命が犠牲になり平和が壊されるという矛盾。対して絶対正義がなくお互いの神を認める多神教では世界に己の価値観を押し付けることはしない。一神教的な思考=欧米思考とは何かを問いかける本。
2019/01/04
Machida Hiroshi
本書は、「人間は本能が壊れた動物であり、その代替品として作った自我は幻想である」という著者の唯幻論を基に一神教についてインタビュー形式で語った本です。白人が強烈に人種差別をするのは、もともとアフリカで発生した人類の中の白子が差別されて北に逃げた末裔が白人だから、そのルサンチマンが原因という説や、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の一神教は、抑圧された人々の被害者意識から生まれた宗教だという説には、ちょっと驚きました。しかし、確かに被害意識の裏返しが理由ならば、残虐な加害者になれるというのがわかる気がします。
2017/02/22
mimm
すごくよく分かる!と同調する個所と首を傾げてしまう箇所があり、論理を信じたいと思う部分への箇所がぐらつくものだから踏み止まってしまう、とそんな印象。歴史的にそれは、と思っても、その歴史自体否定されたら、では著者様の根拠となるものって?となってしまうのだけど、そこを乱暴にこう!と出されているようで、一層離れてしまうような。でも現在の米とかイスラムテロとか欧米とかの状況はひどくはまる。そして、一神教の国々の争いに、果たして多神教の日本が首突っ込んでいいのかという、一抹の恐ろしさが。
2018/08/21
Beth
戦は終わらないってことかぁ。
2014/10/14
13km
白人が黒人に差別されてた話や、それの復讐として差別仕返してたとの考えがとてもおもしろい。一神教を採用する人々を精神分析的な見方から考える著者の話はとても興味深かったです。
2013/02/12
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