翻訳家列伝101 (ハンドブック・シリーズ)
翻訳家列伝101 (ハンドブック・シリーズ) / 感想・レビュー
サアベドラ
明治から平成までの重要な翻訳家101人を見開き2頁前後で紹介(ただし数行で紹介されているのも含めると総勢160人を超える)。8割がたは編著の小谷野敦が書いている。小谷野は知っての通りクセの強い人物で、個人的な好き嫌いで翻訳家を選択・評価しているところが気になる。それでも本書を通読すれば日本における外国文学受容の流れをある程度掴むことができるし、いわゆる純文学だけでなく、SF・ミステリーや児童文学の翻訳者も扱っているのもありがたい。ただ誤植がちょっと多い。
2013/10/02
kokada_jnet
160名もの翻訳家の生涯と訳業を紹介した労作。「仏文、露文」以外は編者が執筆。編者の本領発揮で、まさに史記の「列伝」のような筆致。専業翻訳家たちの数奇な人生を記し、また文化人として高名だった人々の人生を「翻訳家としての面」から描写。日本における翻訳文化の様相も論じている。特に「児童文学の翻訳家」の項を設けた点は、賞賛すべき。
2010/01/16
mejiro
読みものとしては微妙…。資料集が好きな人によいかも。
2016/07/03
脳疣沼
ひっでー本だなという感じ。その原因は小谷野敦のせいだが、紹介されている翻訳者の皆さんは、腹が立ったに違いない。(私が知りたかった翻訳者は載っていなかった。)
2014/10/15
MonoWaTameshi
小谷野さんの『文学賞の光と影』を読んだタイミングで、ずっと書棚に並んでいたこの本に改めて目を通すことにした。リストアップの基準は「物故者優先、翻訳以外の仕事で知られる人は除外、翻訳点数の多い人」とのこと。つまり本書はあくまで「列伝」で、現在アクティブな訳者の紹介本ではないということ。それから、小谷野さんはあとがきで紹介文はエピソードよりも訳書重視みたいに書いているのだけれど、執筆者3名の中で一番楽しそうに「それ必要か」と思うようなエピソードまで挙げているのは小谷野さん本人だったりする。
2013/08/18
感想・レビューをもっと見る