ペロー童話集 (挿絵=クラーク)
ペロー童話集 (挿絵=クラーク) / 感想・レビュー
帽子を編みます
図書館の棚で呼ばれたような気がして手に取りました。大当たりでした。ペロー童話集の英語版を荒俣宏が翻訳したものです。そして何よりハリー・クラークの挿し絵付き。荒俣宏ならではの訳注がたくさんついているのが読んで楽しいです。仏語版とも比べて違いや文化的な考察をしてくれるのは知識欲が満たされる気分です。ペロー童話集の挿し絵はお気に入りのものがありましたが、ハリー・クラークのも最高に素敵です。付属の詩集も挿し絵付きで詩情が広がります。ハリー・クラークほかの本も読んでみたい、新たなお気に入りを発見出来て幸せです。
2023/08/19
ゆき
ペローとグリム童話の読み比べがしたいとは思って手に取りました。私が知ってる「赤ずきん」や「眠りの森の美女」はグリム童話で「シンデレラ」はペローの方でした。
2019/07/23
田中寛一
「赤ずきん」「眠れる森の美女」「シンデレラ」など子どものころ絵本として一度は読んだことのある童話などが、細かなクラークの装画とともにあった。作者は今から300年以上も前、ルイ14世にも仕えた。口承の話を文学に高めたという。各童話も絵本ではつてられていないことも多くあった。この作者がいたから絵本として読むことができたのだと初めて知る。
2019/02/14
うなぎ
ポーの小説にぴったりの美麗でダークな挿絵の作者ハリークラーク×ペロー童話+ときは春という詩集(翻訳・荒俣宏)。ペローは赤ずきんやシンデレラの作者でメルヘンなイメージしかなかったけど、読んでみたら中々毒の効いたダークな雰囲気だった。安定の青髭、赤頭巾の思わせぶり、むしろあからさまな比喩のおぞましい事よ。眠り姫は結婚後の話があり、王子の母は人食い鬼だったのか!祝福されて話す度に口から花と宝石が出る娘は嬉しいような嬉しくないような。長靴を履いた猫の別名「猫先生(マスターキャット)」可愛い響きだ。
2019/02/26
鏡也
挿絵も素晴らしいけれど、詩集も良かった良書。うとうとしながらバスの中で読んでたら、歌で知ってたイニッシュフリーが出て来てはっと目が覚めた。
2016/11/20
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